安敦誌


つまらない話など
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バラク・オバマ、2つの方法

与謝野馨さんと、失脚する前の中川昭一さんの政策なんかを調べているのだけれども、あまりはっきりしたものが出てこない。おそらく与謝野さんなんかは財務省の正統派の意見を比較的ストレートに反映しているのだろうけれども、昭一さんのほうはちょっと上げ潮に流れているので、財務省としては扱いにくかったのではないかという気がしている。それで大臣が失脚してしまうあたりが日本の面白いところだが、とにかく次へ行くしかない。

国内の政策が感情的な怨嗟や生活に直結する損得に妨害されて追いかけにくいのに比べて、日本語で書かれるアメリカの政策というのは、客観的というか、他人事のような冷静さで分析される傾向があるので、比較的追いやすい。オバマさんは、表向きは「グリーン・ニューディール」という景気浮揚策で政権を開始すると宣言した。ニューディール政策というとフランクリン・ルーズヴェルト大統領ということになって、その後の日本はどうなるんだ、という話になる。

まぁ、現在の日本は「八紘一宇」とか「大東亜共栄圏」とか言い出す元気がないので、今回主役に躍り出るとするなら中国あたりということになるだろう。中国って近代史で戦争に勝ったことないからなぁ。眠れる獅子が目覚めたらどういうことになるのかってのは、一度腕試ししておきたいところかもしれない。でもまぁ、諸子百家が母国語で読める連中なので、あまり無茶はしないかもしれない。

この陰謀論的世界史観でいくと、とりあえずアメリカが一時的な不況を脱するものの間もなく限界に達し、世界中の貧困に対する怨嗟の声が渦を巻いて世界大戦に至り、武器商人を中心に経済が復興して一丁上がり、富裕層はその後50年は安楽生活、ということになる。

だが一方で良心的経済学の理論でいくと、既存市場が飽和したら新しい市場を開拓したらいいじゃない、という見方もできる。ちょうどいい具合にオバマさんは奴隷として売られてきた黒人ではなく、アフリカに残った「勝ち組」黒人をお父さんに持っているので、アフリカに西洋文明を注入して新しい資本主義市場を創設するには都合のいいポジションにいる。

かつて、アジアは(西欧に比べると)貧しかった。で、何度か戦争をやって、西洋科学の強さを知らしめられた。そうすると、知恵のあるアジア人が勝手に西洋科学を学んで、既存の資本主義体制に「エマージング・マーケット」をもたらした。その過程で衛生医療水準が不連続的に改善し、多産多死の人口構成から多産少子の人口ボーナス期を経て、少産少死の成熟市場に移行するという変化が起こった。

ヨーロッパなどはとっくの昔に成熟市場になっていたが、第二次大戦に首を突っ込んだ日本では、まだ人口ピラミッドがピラミッド型をしている多産多死の社会だった。インドなどはまだそういう社会構造をしているけれども、今後徐々に医療が普及して人口構成が変わっていくだろう。まぁヒンドゥーは社会階層がフラットではないので、変化はゆっくりしたものになるだろうけれども。

その点、表向きは平等主義の共産国家だった中国は優等生だった。既に一人っ子政策などもやっていたが、地方ではそんなものはお構いなしの多産多死社会が残っていたらしく、そのあたりを起爆剤として経済成長を実現した。しかし、もうベトナム人のほうが所得水準が低かったりして、「金の卵」の枯渇が早くも見え始めてきた。それでも地球人の5人に1人は中国人なので、完全に枯渇するまでにはあと数十年かかるだろうけれども。

そんな具合で近年のバブルは実体経済の裏付けなんかもあって伸び続けてきたのだけれども、ここへ来てついに金融工学のスピードに追いつけなくなった。ここで調整局面としての恐慌が発生するのは必然として、では次の好景気の起爆剤をどこに設けるかという話になる。歴史に単純に学べば第三次世界大戦になるわけだけれども、もうちょっとエレガントに歴史に学ぶと、アフリカあたりに理想的資本主義国家を樹立するという手がある。

敗戦後の日本がちょうどそれに当たった、という仮説はまた別に述べようと思うけれども、戦後の日本の子供たちが頭からDDTの白い粉をかけられている映像というのが、なかなか印象的だった。理想的な憲法。理想的な税制。いろんな前例のないものが現実世界に打ち立てられた。日本はある意味、政治理論や経済理論の実験場として使われたわけだけれども、その成果というものは世界の学者さんたちに多くの実証データを与えたに違いない。イラクでもそれをやろうとしたが、まぁ、失敗した。

アパルトヘイト政策を解消した南アフリカがグダグダになっているけれども、近くあそこでサッカーのワールドカップが開催されるらしい。たとえばあそこに、20世紀のいろいろな経験を経て洗練されたものの、依然として「机上の空論」段階にある新規学説に従ったシステムを一気に構築してみると、いったいどうなるのか。世界の工業生産力に見合った需要を喪失した資本主義システムに、21世紀品質の新しい資本市場が追加されて、旧世界も新世界もみんなガッポリ、なんていう展開になるのだろうか。

未来がどうなるのかなんてわからないが、かまわず妄想を続ける。新経済発進の補助ロケットブースターとして、まずは衛生医療を導入する。抗生物質でもHIV抑制剤でもいいけれども、とにかくアメリカが持っている医薬技術に(同盟国の)税金をつぎ込んでフル生産し、アフリカに送る。そしてその医薬品が大衆に行き渡るための保険制度と医療設備、それに医療知識を持った人材育成機関を設置する。すると、多産多死、平均寿命50歳くらいの国家が、人口ボーナスをテコにして経済成長路線に乗り始める。あとは彼らが勝手に死に物狂いで働いて、そして手にした資金で旧世界の製品を購入してくれるようになるだろう。

この政策の面白いところは、哀れなアフリカの民衆から搾取する旧世界の資本家、という対立構造ではなくて、あくまで死にゆく子供たちを文明の力で救い出す人道主義、という体裁をとることができる点にある。それをあのイケメン白黒ハーフのオバマさんがやってのける。なんというサプライズ。歴史に名を残すだろう。アメリカ経済の復興と、暗黒大陸だったアフリカに夜明けをもたらした英雄。

まぁ、現実のほうを見るとアフリカ救済というよりはニューディールの方針でいくらしいのであまり期待できないが、できれば世界大戦よりは新市場創生に至るような流れでやってもらうと、こちらとしても気分がいいし、コドモの発育にも好影響をもたらすような気がする。こんなんどうでしょう、オバマさん。
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by antonin | 2009-02-24 22:15 | Trackback | Comments(0)
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