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タクシーに乗る人は減っているだろうに、タクシーのなんと多いことか。とはいえ、夜の駅前というのはそれなりに利用客が多く、下りの電車が入ってから数分は客待ちタクシーの流れが活況を呈する。再開発が済んだ駅の逆サイドには20台分くらいの地下タクシープールがあって、雪でも降らない限りはタクシーの供給に問題はないのだが、こちらサイドには3台分の路駐スペースしか用意されていない。 昼間はこの程度でも何とかなるのだが、夜にもなると客の需要に追いつかないので、勢い客待ちの列は長くなる。交差点を折れて4車線道路の方まで列が伸び、営業を終了したバス乗り場がタクシーで埋まる。まぁ、客の需要というよりドライバーさんの客待ちスペース需要に追い付いていない、というほうが正しいのだけれども。 今もパトカーが来て、「ここはタクシースペースではありませんよ、移動してください」などと言っている。そうすると仕方なくスペース外のタクシーたちは移動を始めるのだが、数分するとしっかり元の状況に戻っている。タクシーに乗る機会のない貧乏住民の立場から言うと、はっきり言って邪魔な上に自転車と歩行者の通行スペースが削られて危険ですらあるのだけれども、あちらも商売なので仕方がないだろう。 で、夜のタクシー行列を眺めていると、面白いものを観察することになる。正規のタクシースペースと規定外の待ち行列は、商店街店舗の置く駐車お断りポールに阻まれて、けっこう距離が離れている。規定外行列の先頭から、正規スペースの空き状況を見ることは難しい。 そこで行列待ちでヒマ垂れているときに誰かが知恵を絞ったのか、あるいは先人の知恵を拝借したのだと思うが、正規スペースの先頭のタクシーが客を乗せて発進したあと、最後尾に駐車しているタクシーが一台分前に寄せるときにハザードを点滅させている。これを見た規定外行列の先頭にいる運転手は、正規スペースまで車を進める。で、後続が来たことを確認すると先ほどのタクシーはハザードを消す。以下繰り返し。 なんだか、生物界でも産業界でもなんでも、こうして新しいルールが作られていくのだな、というのを実感する。巨大な組織が制定するルールに比べ、こういう自治的な組織が作るルールというのはとてもダイナミックで、血が通った感じがして好感が持てる。タクシーは邪魔だけど。 けれどもまぁ、なぜこのルールが作られたのかが忘れ去られた時代になると、習慣に固執する親父が時代に合わなくなったルールを振りかざしてシステムを機能不全にする、なんてことも起こるのかもしれないな。駅のこちらサイドが再開発される(予定だったが政権交代でどうなるかわからん)10年後あたりに、このルールがタクシードライバーたちの間に残っているのかどうか、ちょっと楽しみではある。 「自治は民主主義の学校」とは確かにそのとおりなのだけれども、学校で学ぶのは輝かしい理念ばかりではない。独裁や腐敗や我田引水やそれを隠蔽するための後付けの大儀など、むしろダークサイドを学ぶという側面のほうが多かった。 そんなわけで、1年間のマンション自治組織の理事長の役目を終えた。最後の総会でひとつルールを追加したが、人間がルールに振り回されることの無いよう、血の通った運営が今後も永く続けられることを願う。いやぁ、民主主義の学校は面白かったですよ。仕事より100倍楽しかったのは一生の不覚だったが。これからは仕事を楽しみたい。 やっぱり、ルールは人に益するものでなくてはいけないよなぁ。
by antonin
| 2009-10-02 00:42
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