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「慳」というのは、すでに所有しているものを手放したくないという欲。「貪」というのは、まだ所有していないものを手に入れたいという欲。 これを避けて不慳貪に生きるよう仏法は説くのだけれども、それでは何も手許に残らないじゃないか、というと、そうでもないようだ。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれというか、塞翁が馬というか、手放すことで初めて得られるものというのもあって、そういう常ならぬ流れの中に身を置いても、案外に何も残らないということはないらしい。 あの比較的毒舌なラ・ロシュフコー閣下の箴言の中にも、「貪欲は気前のよさ以上に理財の道に反する」というものがあって、ある程度は呼び水を流さないと経済というものは回らず、経済が回らないと財も成らない。倹約というのはだいたい良いことなのだけれども、これが吝嗇になると不徳になる。その境界がどこにあるのかというと難しい判断になるのだが、だいたい中道とか中庸というものには目印がなく、どこが適切なのかという判断は難しいものなのだろう。 日本経済にも財政規律派とリフレ派というのがあって、個人的には数年前までは財政規律派だったのだけれども、どうやら臨界点を超えてしまったのではないかという気がしている。国家予算に属する支出を削って倹約し、増税して国債残高を減らすというのが財政規律派の考えで、これはこれで常識的で正常な考えではある。けれどもこれも度が過ぎると、経済が回らなくなって経済規模が徐々に縮小していく。特に今のようなデフレ不況下ではそれが加速度的に進行してしまう。 日本経済の構造は、個人がせっせと貯金したり保険商品を買ったりして眠らせている現金を、国家が借り上げて公共投資の形で市場に流している形になっている。なので、財政規律派というのは、銀行や郵便貯金の口座に溜まっている現金預金をいつでも引き出せるように、現役世代から徴収する税金でその価値を保証しますよ、という態度になる。 一方のリフレ派というのは、現金預貯金の名目、つまり預金額の数字そのものは保証するけれども、現金自体の価値を少し下げさせてもらって、つまりは国の借金を実質的に一部棒引きにしていただいて、そこで生じた余裕で現役の経済に現金を流しこんで経済を回しますよ、ということを言っている。 そこで、経済のコントロールを担っている財務省や日銀としては、もしリフレが暴走してハイパーインフレにでもなったら実質的な国家による借金踏み倒しになって先進国の政府や中央銀行としては赤っ恥だろうと反対するし、一方のリフレ派としては、もうこれだけ債務残高が積み上がっている時点で赤っ恥なんだから、ハイパーインフレの可能性を心配するよりも、リフレで経済成長が再開して税収の自然増が見込める可能性に賭ける方がいくらかマシだろうよ、という具合に反論する。 まぁどちらの主張も間違ってはいないので、あとは船長が取舵か面舵かを決断するだけなのだけれども、失われた20年のあとにGDP比200%に迫る債務残高を返済するだけの未来よりも、リスクは高いが逆転を狙えるリフレの方が気分はいいな、という気はする。これが小泉政権の頃まで時間の針を戻していいのなら「未来に借金を残すな」というプライマリーバランス回復路線でもまだ希望があったけれども、今年度予算の国債比率などを見てしまうと、もうお年寄りに泣いてもらってインフレに持っていくしか希望がないんじゃないかと思うようになった。 インフレになれば為替も円安に傾くから輸出にも都合がいいだろうし、製造業も国内にいくらか回帰してくるだろう。株式も相対的に安くなるので海外の資金も流れてくるだろうから、株式ナショナリズム的にはハイリスクにしても、景気だけを見るなら好影響になる。国債だけが一人負けして高金利の恐怖に怯えることになるのだけれども、それでも財務省が頑張って特別会計などから予算を引っ張ってくれば、あまり過激な形で破綻することもないような気がする。 石井紘基さんの事件のように、その過程で物理的な暴力というのもいくらか発生するのだろうけれども、政治家や官僚がそのあたりの暴力とうまく折り合いをつけて国益を実現できるかという方が、よっぽど先進国としての真価を試されるのではないか思う。 と、まぁ、国政は別に勝手にやってくれたらいいのだけれども、個人的にも間もなくプライマリーバランスがマイナスに陥りそうなので、倹約すべきは倹約しつつ、けれども慳貪にならないように、貧すれば鈍すとならないように、経済を回して生きていかないとなぁ、なんていうことを思った。
by antonin
| 2010-07-07 01:28
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Comments(9)
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fazero at 2010-07-13 17:05
ねこ かわいがり わ、 ほんとう わ、 ねこ に かわいがられて る と いう いみ では ない か と、 おもいまふ
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antonin at 2010-07-13 17:33
なんか、ここってときどきコメントと本文がずれるよね。なんでだろう。
それはともかく。 猫に可愛がられてるのか。うちも子供に可愛がられてるのかなぁ。2歳前後の子供が、何か脳に仕込まれた回路を刺激しているな、ってのは実感します。
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ふぁぜろ
at 2010-07-15 13:49
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なんで ずれるのやろか ??
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antonin at 2010-07-17 22:26
なんでだろう。
猫のせいに違いない。
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ふぁぜろ
at 2010-07-18 14:18
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antonin at 2010-07-19 21:59
で、どうだった?
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fazero at 2010-07-20 13:57
といただす のお わすれて
ぐ~ぐ~ ねて しまい まひた ;;
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antonin at 2010-07-21 00:22
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ふぁぜろ
at 2010-07-21 13:19
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ぎゃはははは
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