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あの明晰なアウグスティヌスさんでさえ、そういう事を言ったらしい。 人間とは、いかなる予期も裏切る。良い期待も裏切るし、悪い期待さえ裏切る。善良と思った人が、予想に反して俗悪な面を持っていたり、冷酷と見える人が、予想に反して誠実な面を持っていたりする。有能に見える人が愚かな判断をしたり、無能と思っていた人が目覚しい働きをしたりする。好意的と見えた人が敵意を潜ませていたり、険悪と見えた人が懇意を隠し持っていたりする。そういう具合に人間は、単純な予想をことごとく覆すように見えるが、ときに人間は、予想を覆すだろうという予想までも覆して、全く予想通りに振舞うことさえある。人間とは、全く謎である。 残された方法は、人間に対して何も予期しないということではなく、何かを予期しつつも、それがおそらく結果としては裏切られるだろうということを、併せて予期しておくことでしかないのではないかという気がしている。人間が結果として予期を裏切っても、あるいは予期を裏切るだろうという予期を裏切っても、一応は想定の範囲内ということになり、こちらの心理というのは幾分落ち着く。 最近、人間や社会に明るい期待を抱くようにしているが、その期待は結果として裏切られるだろうという淡い諦めも添えるようにしている。今はまだ、そうすることでゲンナリしてしまうことも多いのだけれど、いずれこれにも慣れるのではないかという気がしている。良きにつけ悪しきにつけ、人間というのはだんだんと慣れて鈍感になっていくという不思議な能力を持っている。 そういえば、大人になってから食べ物の好き嫌いというのがすっかり無くなった。かつては吐き出していたような食べ物でも、おいしくいただけるようになった。要するに味覚が鈍感になり、あるいは食道が太くなっただけなのだろうとは思うが、鋭敏さを失ったというよりは、それも成長の一種として良いのではないかと思っている。人間に対する鋭敏さが失われていくのだとしても、それも成長とみていいのだろう。学校が味覚の鈍感さと早食いを生徒に要求していたように。 -- 今日の異口同音:「カラマーゾワの姉妹」(6件) 実質1ヒット。同じことを考える人はいるだろうと思ったが、表明する人は少なかった。「ネットに書き込む人のうち」という選択バイアスはあるだろうから、古い大学ノートまで検索対象とできるなら、ヒット件数はもっと増えたのだろうけれども。ちなみに、元ネタのロシア文学がどういう話なのかは、全く知らない。
by antonin
| 2011-03-07 02:18
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