安敦誌


つまらない話など
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神は死んだ

クレタ人のパラドクスというやつがあって、それは論理学の階級を論じたり、排中律みたいな公理が異なる論理系を論じたりするネタとしてもとてもとても面白いのだけれど、今はちょっと酔っぱらっているのでその方面はまた別の話ということで。

パラドクスに出てくるクレタ人とはエピメニデスという敬虔な男で、彼はゼウスの墓を建ててからかったクレタ人たちに、大変腹を立ていていた。そしてこう語ったと伝えられる。「クレタ人は皆うそつきだ。ゼウスは死んでなどいない」と。しかし当のエピメニデス本人がクレタ人であったため、ほんならお前も嘘つきになってまうやないか、というツッコミが後の時代の読者から入ったという。しかしまあ、いやいやさすがにクレタ人、ローマ文明に先立つこと数世紀、もう神は死んでいたのであります。

でもまあ、神ってのは結構死にやすい奴だと思う。不死のように見えて、案外コロッと死ぬ。しかし、何度でも蘇る。

子供のころ、世界は不思議でいっぱいで、大人たちは色々なことを教えてくれる。そして、なぜなぜを繰り返すと、最後はなぜかいつも神様に行きついてしまう。すげーな神様、ということで子供は神を尊敬する。大好きな本やおもちゃを与えてくれることもあるらしい。おお、神よ、私はどこまでもあなたについていきましょう。

が、子は育ち、神では説明できないことを多々目にするようになる。神を信じる者が全くの馬鹿を見ている様子なども目に入るようになる。見渡せば、良識的な人は誰も本気で神を信じているようには見えない。誰もそれを敬い称えてはいるものの、好意や切実さは感じられない。

人間によって語られず、敬われない神はどうなるか。すなわち、死ぬ。墓を建てられればまだ良いほうで、割られたり焼き払われたり、あるいは単に見返られることなく土に埋もれていく。

人も所詮動物なので、個体発生は系統発生を緩やかになぞる。神も理解できない赤子が、神を知り、神を切望するようになり、神を敬愛するようになる。そしてあるとき、知恵の果実を食い、分別がついて神がフィクションであったことに落胆する。そして、自分が幼かった頃の神の隆盛と、今現在の信仰を失った神の弱さを引き比べてしまい、「神は死んだ」といって墓を建ててしまう。

けれども、幸せに暮らした品のいいおばあちゃんは素朴に直截に神様を信じていて、孫の手を引いて、神様について切々と語る。そして孫はまた神様を敬愛し畏れ敬うようになる。そして、かなりの確率で、その子の成長に従って、その子の神も死ぬだろう。けれども、ふとした拍子に神は蘇る。人間には死が避けられないからだ。「精神」というくらいで、ある程度人間の精神には神を信じるような機構が織り込まれているのだろう。特に、困った時に。神は死ぬが、蘇る。なんだかんだで神は不滅だ。

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by antonin | 2014-04-16 00:53 | Trackback | Comments(0)
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