安敦誌


つまらない話など
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折り合い

湯船に浸かりながら、エウレカがあった。

業務でのC#を使ったツール作成が、スケジュールを大幅に超過している。理由は、新しい言語と新しい開発環境の「理想」を一気に取り込みすぎて消化不良を起こしたところにある。理想の姿を考えるのは楽しいが、考えをまとめるのには時間がかかる。そろそろ現実との折り合いをつける必要がある。理想を一部放棄することになるだろう。その理想の捨て方が、湯船の中でひらめいた。

けれどもまぁ、挫折というのではなくて、考え悩みながら手を動かしてきた末に、ようやく落としどころが見えてきたんだという実感がある。ここまで理想に取り組みながら突っ走ってきてよかったなぁ、最初から妥協していたら、この落としどころは見えなかっただろうな、というのが正直なところだ。

理想像の素描を捨てることで若干の手戻りは発生するが、言語の変更だとかライブラリの変更だとかのために、どうしても新規に作らなくてはならない最低限のところはもう形になっているので、あまり不安はない。美しいが険しい道のりと、泥臭いが手堅い道のりが見えたという意味では、「曳光弾」としては上出来だろうと思うし、失敗ではあるが必要な手順だったのだとも思える。

達人プログラマー―システム開発の職人から名匠への道

アンドリュー ハント,デビッド トーマス/ピアソンエデュケーション

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工学というのは、もちろん先人の成果に乗ってある程度効率の良い方法を学ぶ面があるけれども、その先にはありとあらゆるところにトレードオフがあって、そこにどう比重を付けて優先順位を決めていくのかというのが、実地の工学では要点になる。そして、その落としどころを探るのは妥協ではなく、あくまで優先順位の問題でなくてはならないので、優先順位の高い部分を台無しにしない限度内で優先順位の低い部分もキッチリ始末してやらないといけないし、トレードオフの交点そのものを高めるブレークスルーの可能性にも、いつも心を残しておく必要がある。

そんなことは若いころから先輩に言われていたことではあるが、こういうことが自分自身の言葉として出てくるようになったのは、やはり好きなこと、得意なことを仕事にしたからだろう。自信が砕けることは多いが、薄皮を破るように何度もそれを乗り越えられるのは、やはり根本的に得意なことだからだろう。やたらと努力を説く人がいるが、あれはおそらく、仕事の内容よりも努力することそのものが得意で、何より努力している自分を感じることが大好きな人というだけのことに違いない。

これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。仕事の内容そのものであっても、仕事の進め方や人との折衝というメタな部分であっても、それを楽しめる人にはやはり敵わないし、仕事を発注する側としても、不得意なことを無理に頑張っている人よりも、得意なことを楽しんでいる人に頼みたいと思うだろう。

今や自分は得意なことで仕事をする幸運に巡り合えたわけだが、好きなことに向かって自分で動いた過去があるからこの幸運があるんだと思える一方で、純粋に「運」の面が強いというのも本当に感じる。ほんの小さな何かが欠けただけで、今の境遇は無かっただろう。色々な人たちに助けてもらっている。

掲げすぎた理想の旗を一部下ろして、現実と折り合いを付けよう。そして、あとで旗を取りに引き返せるよう、アドリアネの糸を引きながら前に進もう。なんだか清々している。

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by antonin | 2015-03-01 00:19 | Trackback | Comments(0)
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