by antonin
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月曜から飲んでいる。チクショーめ。 酔いが抜けんとする中で乱雑に書く。 -- ムスコ一号に夏休みの読書感想文が宿題に出ているのだが、私に似て遅読なのでそもそもの読書が一向に進まない。昨日、ヨメの指令により図書館にカンヅメにして、まずは本を読むことから始めた。わざわざ冷房の利いた図書館に着いたのに、席でじっとせず駐輪場に停めた自転車の上で本を読んでいたりする。生理的な同類として、気持はよく分かる。 ムスコの読書を待つ間、私も図書館の本を読んでいたのだが、退屈ではないのにやはり中座してしまう。同類なのだ。ふらふらと開架を歩いて、目に止まった伊藤桂一さんの短編「遠花火」を読んだ。読んでいるときは初見の物語として読んだが、読んで一日経つと、遠い昔に読んだ物語のような気がする。いや、本当に読んだことがあるかもしれない。記憶というのは雑なものだ。私の記憶は雑だが、世の中には雑ではない記憶の持ち方をする人もいるのだろう。雑な一般化は良くない。 中座するまでは「ブラック・スワン」などを読んでいたが、本書が批判しているまさにその考え方で著者自身が誤りを犯している箇所などを指摘できる。著者は思考のタイプが私に似ているような気がするが、彼は数学が得意だと言うので、きっと私とは違うタイプなのだろう。 般若心経の解説書を読んだこともあった。それによると、五蘊についての私の理解は間違っていたらしいことに気付いた。私は色受想行識という一直線の抽象化の深まりがあると思っていたのだが、どうやら色→受→想→行→色という一連の動物的な情報の流れがあって、その背後に客観的な識があるというものらしい。色受想行なら犬畜生にも備わるものだが、そこに識が加わると人間らしい葛藤が生まれる。識が想を完全に圧倒して飼い馴らせば涅槃に到るというものらしい。 一切衆生悉有仏性。犬に仏性有りや無しや。犬にも想はあり、またいくばくかの識があるから「待て」ができる。だが、残念ながら師の言葉を聞いて万物の法理を悟るほどには識がない。悟ったような顔の猫又も似たようなものだろう。来世の先まで見ればどうかは知らんが、犬の今生には仏性がない。精々愛でよ。私自身も似たようなものだ。 ミリンダ王の問いをまた読み返してみたい。あれは閉架にあって、貸出を頼むと司書の方がうやうやしく持ってきてくれる。3巻あると言われたが、1巻しか借りない。私に1冊でも2週間で読み通せるようなものではない。ああいう経典を読んだら、ミリンダ王の問いに答えたナーガセーナの喩えに、独自の一節を書き足したい衝動に駆られるのはわかる。すでにある経文の韻を自分の発音に則って整えたくなるのもわかる。こうして経典は史実から遠ざかる。 そういう、名もない僧の想いの積み重ねが仏典の価値であって、史実としてのブッダ・ガウタマは、ある程度どうでもいいのだろうと思う。 仏教は宗教か哲学か。そりゃ、原始仏教と密教とでは全く異なるし、初期密教と後期密教も異なるし、初転法輪のころと入滅ころのでも異なるだろう。でも、どこか通底しているものはあって、それを仏教の本質と言ってもいいかもしれない。本質で言えば、科学も仏教も通底しているものは信仰からの目覚めの部分にあって、それは哲学的なものかもしれない。けれども民衆の信じるところはまた別のところにあって、それはかなり宗教的なものにならざるをえない。 塩酸と水酸化ナトリウムを中和した食塩水を飲めるか、有機物を吸着濾過した尿を飲めるか、有害水準未満の放射性同位体を含む飯を食えるか。あるいは、水に優しい言葉をかけると美しい結晶ができるという理屈を信じられるか。科学がどう、仏教がどうというものではなくて、受け手の心のほうに本質がある。 理性的論理を宗教的理論に移して信じる人はいつの世にも居るし、宗教的理論から理性的論理へ抜けていく人もいつの世にも居る。人種が違っても、似た職業の人達の外見はどこか似ている。それが、単に文化的な交流経路だけに依存したものとも思えない。同じように肌が黒いからといって、アボリジニとケニア人が近親種というわけでもなく、似たような学問を好む地中海人種の学者と漢人の学者が、全くの偶然による独立進化だとも思えない。 社会的な事情があって生来の性質とは異なる職業に埋没しているような人も、見る人が見れば外見で見分けられたりすることもあるのではないかと想像する。 酔いが醒めてしまったのでこれにて結。
by antonin
| 2017-08-22 01:23
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