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日本人の人口、初の減少=厚労省の05年推計 | Excite エキサイト : ニュース 過去の記事で日本の男性人口の減少を告げるニュースを取り上げたけれども、ついに日本の総人口が減少に転じた。はじめにひとつ断っておくと、日本の人口が減少することそのものは決して悪いことではないと思う。狭い国土に人間がひしめいているのが、少しでも緩和すればそれもいいだろうと思う。 しかし現実はそうした楽観的な状況ではない。というのも、減少の程度が激しすぎるからだ。徐々に減少すればメリットの方が多いように思える人口も、2,3世代のうちに急激に減少すると、生産人口と老齢人口のアンバランスが生じて過去の社会保障システムが破綻する。 海外からの労働力を受け入れても問題が解決しないのは、現在のシステムではその労働力が生産する価値を社会保障に向けることができないからだ。彼らも祖国に親を持っているのに、どうして日本の高齢者の手厚い保護に必要な費用を負担してくれるだろうか。高い税金をかける方法もあるが、それで彼らが納得するだろうか。国際結婚を奨励する意見もあり、それは素晴らしいことではあるが、海外から「嫁を買う」ようなことにはならないで欲しい。 人口減少を食い止めるには、1.29にまで落ち込んだ合計特殊出生率を向上させ、人口の維持に必要な2.0少々という値に近づければいい。そのための方法は、例えば働く女性の育児を助けることような事だと考えていたが、ちょっとそれは違うのかもしれないと考え直してしまうような統計を目にした。 結婚した夫婦から生まれる子供の人数は、実は第2次ベビーブームの頃とそうたいして変わっていないのだという。それなのになぜ出生率が下がるのかといえば、晩婚化、非婚化によって出産年齢の夫婦が減ったからだという。 参考:「国立社会保障・人口問題研究所」より「第12回出生動向基本調査」 ページの内容は要約だが、下のほうに全文のPDFへのリンクがあり、その5ページ目(表紙を入れると6ページ目)に問題の統計値がある。 すると、結婚した夫婦は30年前と同様に子供を産んでいるので、問題は結婚した女性が子供を育てやすくすることではなく、未婚女性が結婚したくなるようにすることだと考えられなくもない。しかし、この「完結出生児数」という数字の定義を見ると、結婚15~19年の夫婦に何人の子供がいるかという統計であるので、結婚が25歳くらいと仮定しても、40歳代の夫婦について取った統計といえるので、ある意味、子供を産む世代の最新の統計とはいえない。今後この数字も低下する可能性はある。 現在の20歳代の状況としては、結婚しないから子供が産めないのと、結婚しても子供を産めないという、両方の状況があるだろう。結婚しても子供を産めない、育てたくないという状況を解消するために、育児支援などを進めることは確かに少子化対策となるだろう。3人目の子供も、状況が許せば持ちたいという統計も目にしたことがある。 問題は晩婚化、非婚化の問題で、これに対して男女の出会いの場を増やすとかそうした問題解決を考えている人もいるようだが、もう少し冷徹な見方もある。 参考:「内閣府ホームページ」より「平成15年版 国民生活白書~ゆとりある未婚者」 ここで、未婚者は男女、親との同居・非同居にかかわらず、未婚者では月当たり5万円あまりの可処分所得があることになっている。一方の既婚者は、男性が2.4万円、女性では1.5万円まで落ち込んでしまう。つまり、独身女性は結婚によって月の可処分所得が3分の1以下になってしまうことになる。 結婚して子供を産むのはいいが、自由になるお金が大幅に減って、しかも子供が生まれれば自分の自由になる時間も減り、最悪の場合家に閉じ込められて社会から隔絶されて家事・育児に忙殺されることになる。こういう結婚像に女性が不安感というよりも強い嫌悪感を抱いていることが主な原因ではないだろうか。 こうした心理的な障壁を取り除くには、男性の家事・育児参加や女性の社会進出という変化が必要だろう。当然そういう方向に進むべきではあるが、法律で私生活に介入することは難しく、文化的な変化には相当長い時間がかかるだろう。 結局のところ、社会システム的に可能なのは、子供を一時保育で預かり、お母さんに給付金を与えて買い物でもお食事でもしてらっしゃいというような策しかない。男性は捨て置くとすると、母親一人当たり月に4万円プラス保育料が必要ということになる。500万人の母親に月5万円費やすとすると、年間3兆円となる。将来の投資としてそこまでのことが果たしてできるかどうか。 出生率の回復で人口が一定値に収束するか、海外からの人口流入でアメリカのような多民族国家になるか、将来のことはわからないけれども、結婚や育児を恐れる余り年間30万件とも言われる人工妊娠中絶が行われているとするなら、それが本来必要なレベルまで減少するような社会の方が望ましいような気はしている。 参考:「厚生労働省」より「4 母体保護関係」
by antonin
| 2005-12-23 00:43
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Comments(11)
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from 摂津っ子の日記
at 2005-12-23 03:04
タイトル : もう手遅れ
Excite エキサイト : 主要ニュース 私が少子化を実感したのは、大学生の頃です。出身小学校に行くことがあったので、児童の在籍数が書かれていた黒板を見ました。私の頃の半分でした。1998年でしたが、今は更に減っていると思われます。なんでもそうですが、前兆があります。マスコミが取り上げる段階になった際は、かなり事態は進んでいるということです。 世間や会社は少子高齢化に対応できているでしょうか?まだまだ昭和の考えを引きずっている人の方が、圧倒的に多いでしょう。特に年配者。以前は収入が少なく...... more
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from 小さなニュースブログ リ..
at 2005-12-23 21:40
タイトル : 日本人の人口、初の減少
日本人の人口、初の減少 厚労省の05年推計 日本に住む日本人の人口は2005年に初めて減少に転じることが22日、厚生労働省の人口動態統計の年間推計で分かった。出生数から死亡数を引いた「自然増加数」はマイナス1万人で、統計を取り始めた1899年以来初...... more
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from ◆木偶の妄言◆
at 2006-02-01 09:43
タイトル : 【補稿】子育ては自助で頑張れ!
「子育ては自助で頑張れ!」に「通りすがり」さんからいただいたコメントは、この手の議論のときに、よく話題に上る内容です。これについて、僕の見解を明らかにしておきたいと思います。 少子化==経済的問題というのは、疑問なんですけどね...どうでしょう。 経済的に子どもをあきらめたというのは、全体のうちの割合で、そんなに多くないと思うのです。(言い訳として使われてますが。) まず、少子化=経済問題とは思っていません。さまざまな社会的な要因が入り混じり現在のような状況になっていると思います(例:睡眠...... more
TBありがとうございました。
私の田舎でも少子化は深刻です。小学校は5つが2つになりました。 周囲の援助があっても、もう止められないのかもしれません。 >>こういう結婚像に女性が不安感というよりも強い嫌悪感を抱いていることが主な原因ではないだろうか。 女性はこういうことには機敏ですよ^-^; 自分の幸福を追い求めるのは大事なことですもんね。
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antonin at 2005-12-24 00:26
>yomita6さん
コメントありがとうございます。 本当はこの記事からTB打とうと思ったんですが、学校関連の内容だったので過去記事からTB打たせてもらいました。 うちの近所ではまだ学校閉鎖はないみたいですが、他人事ではありません。 それにしても半分以上小学校がなくなるのは大変なことですね。
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settuko at 2005-12-24 10:34
TBありがとうございます。昨日、大学で挙式を挙げた人のつどいに参加したのですが、男の初婚は30代半ばが多いと言われました。私は2人とも20代でしたので、珍しいと言われました。つい数年前までは当たり前だったのですが、やはり収入・雇用の不安でなかなか結婚する覚悟ができないのでしょう。
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antonin at 2005-12-24 11:26
>摂津っ子さん
TB&コメントありがとうございます。 まぁ確かにもう手遅れという面もありますね。いわゆる「1.58ショック」の時に本格的な分析と対策を始めるべきだったんでしょうが、厚生省はその後も楽観的な見通しを発表し続けて、結局こんなになってしまいました。 そうは言っても、子供を持つ身としては将来のために今からでもできることをするしかないので、積極的に考えて行動してみたいと思っています。
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antonin at 2005-12-24 23:37
立派なのは私ではなくてヨメであります。
男は産めないですからね。 私は歳の離れた妹がいるので、妹の子育てを手伝っているうちに子供が好きになりました。 ムスメにも父親というより遊び相手と認識されているようです。 子沢山で兄弟や近所の小さな子供を世話して育てば子育てが恐いということもないので、子供が減ったこと自体が子育ての楽しさを知るきっかけを失わせる悪循環に陥っているのかもしれませんね。
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tel
at 2005-12-26 15:11
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六本木にペットショップがありまして、夜遅くまでやっているのですが、うごうごしているワンちゃんやニャンコに、OLやウォータービジネス系のお姉さんが素っ頓狂な声をあげています。で、思わず買っちゃう(おねだりする?)らしいです。ここにヒントがあるわけで、要するに、赤ちゃんと触れ合う機会を強制的に増やし、流行にしてしまえばいいのではないかな、と私は思います。
①NHKは、毎晩コアタイムに赤ちゃんがうごうごしているイメージ番組を作って放送する。 ②赤ちゃんを題材にしたテーマパークを作り、あかちゃんと触れ合える機会をつくる。事業税は免除。 ③レオンなんかが特集する。『ちょい「不良オヤジ」は赤ちゃん連れて安心感でキメる!』 とか。 あとはまあ、村上ファンドが相模ゴム工業をTOBして、むちゃくちゃな増配を叩きつけて、コンドームの質を悪くすればいい。他にも具体策は色々と出てくると思いますね。
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antonin at 2005-12-26 22:13
>水どう さん
トラックバック&コメントありがとうございます。 「産まねばならない」ではなくて、産みたくなるような社会にしたいですね。 >tel おひさし。おげんき? 子供に接する機会を増やす意味は、子供をかわいく感じるだけでなく、子供のわずらわしさに慣れるというところが重要だと思います。 ベビーブームの後に捨て子ブームや虐待ブームが起こるようではまずいんです。 育児は大変だけど楽しいですよ。どうですか、telさん。
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tel
at 2005-12-27 04:32
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>安敦
ぼちぼちやってます。 先日、奥田さんや緑坂先生や読売のNさんと日本橋で飲みました。 その時、読売のNさんが「安敦君の文章は抑制が効いてて好きだったなあ」と言うとられましたよ。 呼べば良かったなあ。 >育児は大変だけど楽しいですよ。どうですか、telさん。 前向きに考えますー
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by
antonin at 2005-12-27 22:12
>tel
抑制が効いているというのは、抑制しないで大変な目に遭った裏返しかもしれません。 telさんはちょっと抑制しすぎじゃないですか。今もどこかに書いているんでしょうか。 >呼べば良かったなあ。 謹んでご辞退申し上げます。
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