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旧友となかなか面白い遊びをしてまいりまして、ただいま帰り着きました。不覚にもカメラを持たずに家を出てしまったため、レポートは後日改めることとします。 当然というかなんというか酒も入り、そうして家に帰るといつもそうなのですが、酩酊を過ぎてアルデヒドか何かの覚醒効果で眠れなくなっております。そうしたときは、平常時とも違う、酩酊時とも違う、ちょっとした脳味噌のフリーラン状態になってしまい、つまらないことをいろいろと考えてしまいます。まぁ単なる不眠のときでも似たような状態ではあるので、安敦誌のいつもの書き物と大差無いものでもあるのですが、少々夢見がちな内容になるので戯れに書き記してみます。 「人類を超える知性の創造に関する一考察」 人類を超える知性としてSF的想像を働かせると、第一に思いつくのは、小説「2001年宇宙の旅」における地球外の知性体でしょうか。第二には、超大型の中央コンピューターでしょうか。しかし、吟醸酒の賜物で思いついたのは、生命工学的産物としての知性でした。 過去、人間の魂の本質は脳を中心とした神経組織における電気化学的な一連の反応であるということが明らかになり、人間の脳を解析することにより知性の具体的原理を探り、またそれを模倣することにより人工的な知性、いわゆる人工知能を実現しようとする研究が20世紀に何度かの研究ピークを迎えました。 しかし、そのことごとくが人間の知性には程遠いレベルに終わり、あるいは人間知性の原理を解明し利用することは無理なのではないかという気分も、学術世界に繰り返し蓄積していきました。それでも個人的直感としては、いずれは神経細胞の膜電位の挙動や、パーセプトロンなどの原始的な超並列ネットワークを大規模に模倣するための技術的ブレークスルーが実現され、文字通りの人工知能が実現できると予感しています。 現在のニューラルネットワーク(神経網)方式の人工知能研究では、ソフトウェア的なシミュレーションか、現在のコンピューターで利用されている平面型の半導体による実装しか実現されておらず、ニューロン(神経細胞)やシナプス(神経細胞間の結節部)の数が人間の神経組織に比べて桁違いに小さい規模に留まっています。これを、三次元化し、人間の脳に匹敵する規模に編成できれば、かなり有効な実験ができるでしょう。 しかし、それには従来の研究方法では途方もない時間の先にしか到達が不可能であるという直感もあります。その一方で、人類はすでに別の鍵、遺伝子工学という技術を手に入れつつあります。先ごろ一人の人間のDNA中塩基配列の解読が完了し、そうして作られたビット列的な辞書にタンパク合成から生体の形質発現に至る、生理学的な意味付けを行う段階に入りました。 この、遺伝子工学的ルートから、人間の脳の挙動を解明することは難しいでしょう。その過程は、おそらく「複雑系」の極みであると思われるからです。それに対し「脳の大きさや形状に関係する遺伝子」を探し出すことは、それほど難しいことではないかもしれません。 ここからは生命倫理的な背景を無視したSF的仮想になりますが、その仮想を提示する前にこの操作の意味合いについて記しておきます。 まず、人間の脳を理解することの難しさは、それを理解するのが人間であるという点に由来しているように思います。というのも、人間は一人ひとり脳の大きさが違うものの、例えば病的でない範囲で一番大きな脳を持った成人と、病的でない範囲で一番小さい脳を持った成人を比較しても、平均的な人間と高等類人猿であるチンパンジーの脳の大きさほどの違いもないでしょう。 そして、そのばらつきの範囲内では、脳の大きい人ほど知性が高いという証拠も得られていません。脳全体の大きさだけでなく、ネットワークトポロジーや分泌系のバランスなど、多くの要素が人間の知性に影響していることが理由として考えられるでしょう。いわゆる「知性」と「感性」に対する振り分けなどもこうした要素に大きく影響されていると思われます。 そうした、どんぐりの背比べ状態にある人類の脳が、人類の脳自身を理解することができるでしょうか。別の表現をとると、ある回路規模を持ったネットワーク内に、同程度の規模を持つネットワークの動作を記述することができるかという問題です。 これにはひとつの方法があり、ネットワークがシンプルな個別動作と、それを順次つなげていったときの動作を記述すると、結果として全体が記述できるとき、数学的帰納法のような方法で、ネットワーク自体の規模よりずっとシンプルな形で記述することができます。ある時期のニューラルネットワーク的人工知能研究が目指していたのがこうした解です。 しかし、現実の脳はカオス的な複雑さの累積構造を持っており、単純な帰納的方法では記述できないように思います。結果的に、一人の人間は人間の脳について完全な原理を決して理解できないと、荒っぽく推論しました。人間の意識を作っているデバイスである脳の複雑さと同程度の複雑さを持った対象を理解することは不可能であるという予想です。 そうして出てくるのが、先述した遺伝子工学的方法です。人間と類人猿のDNA塩基配列を解析することで、神経系の組織化をコントロールしている遺伝子がある程度抽出できる可能性があります。ここから先はさまざまな意味での危険が伴いますが、工学的な楽観論からすると、脳など中枢神経系の組織ごとの細胞数や軸の長さ、シナプス数などをコントロールできるはずです。 いわゆる「設計された人類」のひとつとして、類人猿と人類との間にも匹敵する神経系規模の違いを持った、新しい生命を作り出すことも、可能性としては現れてきます。いわば、知性に先天的な優位性を持った人工知能ということになります。すると、自分自身と同等の複雑さを持ったシステムの動作を理解できないという、先ほどの予想に現れた制限事項が、ある程度緩くなることになります。 「彼ら」に現行人類の脳を研究してもらうことにより、結果的に電子的な人工知能デバイスを設計することも可能になるかもしれません。遺伝子工学的に神経系の規模を拡大する限界が「彼ら」程度であっても、ネットワーク理論として知的向上を可能とするような規模の拡大原理が明らかになれば、「彼ら」を超える規模の電磁気的な人工知能デバイスを設計することも可能になるかもしれません。 こうして地球に誕生した生命は際限のない知性の爆発的発展という段階を迎えることになります。ここから先は古典的SF世界の脅威論になりますが、こうした仮想的発展が現実的なものになると、現在繁栄を極めている現生人類は、まずは現在のチンパンジーのような位置付けに後退してしまいます。そして「設計された人類」に支配、あるいは保護される存在に堕してしまうでしょう。 これを避けるには二つの方法があります。ひとつは、「設計された人類」を生み出す前に、人間の脳の働きを人間自身がある程度解析できるのを待って、「設計された人類」を人類の脳を研究する知性以外の知能を持たない、現生人類の奴隷的存在として設計する方法です。 もうひとつは、現生人類の道を守ることを選択した個体を除いて、遺伝子操作によって前世代より大規模の神経系を持つ世代へと、果てしないバージョンアップ競争を自ら繰り広げていく方法です。途中で、細胞原理による生命から別の原理による生命へと移行するかもしれません。これにより、「設計された人類」はカッコの取れた人類の直系の末裔となり、カンブリア大爆発以来ともいえる生命進化システムの抜本的転換を迎えることになります。 この、第二の選択肢をとるとすると、冒頭に上げた「2001年宇宙の旅」的な、肉体と天体を超越した全宇宙的な知性へと飛躍してしまう可能性すらあります。もちろん、途中で進化論的ギャンブルの過程により完全に死滅してしまうかもしれませんが。 ---------- といったわけで、年内最後の記事としては妄想炸裂でなんだか恥ずかしい限りですが、まぁ読む人も少ないので別にいいでしょう。来年は4日か5日ごろにまたなにがしか書く予定です。来年も安敦誌をよろしくお願いいたします。 それでは皆様良いお年を。
by antonin
| 2005-12-30 02:59
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Comments(6)
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▽・(◎◎)・▽ふぁぜろ
at 2006-01-01 02:02
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あけまひて おめでとー ごだいまふ!
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antonin at 2006-01-01 09:01
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andantino at 2006-01-01 10:26
まふ!(省略しずぎか・・W)
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antonin at 2006-01-03 09:35
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ぶれ
at 2006-01-05 23:53
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ブレも参加する~~(真似っこぶれ♪)
まふっ!しくっ!まふっまふっ!しくっしくっ! (*゚0゚)ハッ!! ブレの場合しくっ!は (ノ_・、)シクシクの場合でした・・・。 今年は泣かないもん。よろしくっのしくっだいっ!
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antonin at 2006-01-06 20:08
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