安敦誌


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コンピューターの曲がり角に想う(3)

この記事は「コンピューターの曲がり角に想う(2)」の続きです。

長くなりましたが、ここからが本題です。

従来のRISCアーキテクチャーを応用したスーパースカラーなシングルコアプロセッサは限界に達し、PC陣営とゲーム機陣営の双方からマルチコアプロセッサという形でパワーアップ競争を続けるという展開が目の前で繰り広げられている。

ただ、Pentium4までは古いソフトでも新しいソフトでも、クロックパワーによってそれなりに高速に実行できるようになった。従来からサーバー機などではデュアルプロセッサが一般的だったこともあって、2コア程度までならこれまでのOSやアプリケーションでも使いこなせるだろう。特にエンコーダソフトなどではマルチコアをフル活用する態勢がすでに整っていて、そうした需要があってマルチコアプロセッサが売れている。

けれども、コアの数が4個とか8個とか、極端な話では100個とか、そういう風にプロセッサが進化しても、ソフトがそれに追いつくには時間がかかるだろう。80386が本格的なプロテクトモードを備えてからWindows95でなんとかマルチタスクが実現するまで5年くらいかかったし、まともなOSが普及するにはさらに5年ほどを要した。ソフトが必ずハードを追っていくというのは、現実として仕方が無いのかもしれない。

ただ、どうせソフトが後追いになるのであれば、もうちょっと面白いことをしてくれないかなぁ、という本音がある。つまり、これまでのプロセッサコアは複雑になりすぎたので、ちょっと簡単にした代わりに数を増やしてみました、というのではなく、もうちょっと斬新(かつ現実的)なアーキテクチャを盛り込んで欲しい。

たとえばIntelやMicrosoftが計画しているように、HDDにフラッシュメモリを併用して起動を早くするとかいうのは、感覚としては似ている。つまり、今のところボトルネックになっているのはプロセッサの処理速度ではないので、「一番細いところ」を集中的にやっつけてくれるものがいい。

プロセッサ周りでいうと、オフィスツールなんかは0.5GHzの古いプロセッサでも全く問題なく動く(メモリはたくさん欲しいが)。一方で、解像度の高い動画をMPEG4とかWMV9とかH.264とかにエンコードしようとすると、最新のプロセッサでもしばらく悶絶してこちらの世界に帰ってこなくなってしまう。我が家の非力なプロセッサでは、3Mbpsのストリーム動画再生すらできないことは過去にも書いた

ところがその一方で、ソニーのちっちゃいビデオカメラなんかがハイビジョン映像を高圧縮フォーマットでリアルタイムにエンコードしてしまっている。しかも、電池を電源として。これは別に最新のハンディカムにCellが仕込まれているとかそういうことではない。だいいち、Cellのピーク消費電力は70Wにもなると言われていて、ビデオカメラは言うに及ばず、プラズマ陣営と省電力競争を繰り広げている大型液晶テレビでさえ、70Wも消費するCellは絶対に使わないと言い切られているらしい。

ではハンディカムはどうやっているかというと、ハイビジョン映像のエンコード専用にチップを開発し、エンコード処理の主要部分を全てハードウェアで実行している。そのようにすると、実行速度が速い上に消費電力も少なくなる。プロセッサのようにソフトウェアによってあらゆる処理を実行する柔軟性はないけれども、ビデオカメラにとってそんなことはどうでもいい。

こうしたものを、GPUのようにCPUに程近いところに配置してくれたら面白いのに、と思う。ビデオカメラに乗った専用エンコーダのようなものをPCに載せてしまうと、単一フォーマットにしか対応しないので、なんでもできるのが取り柄のPCにはふさわしくない。DSPプロセッサのようにプログラマブルなものが望ましいが、もうちょっと強力なものがいい。

ということで、FPGAとか、もうちょっと粒度を粗くしてcodecのアクセラレーションに特化したASSP寄りなもので、とにかく今のPCの弱いところをうまく補うようなPLDを搭載してくれないだろうか。

もちろん、PLDをプログラミングするにはHDLを書く必要があったりして、プロセッサ上のプログラミングより難しい、というよりも、かなり異質なスキルとセンスが要求される(らしい)。ただし、動的再構成のような激しい使い方をするのではなしに、あるときはH.264エンコーダ、あるときはWMV9デコーダと、タスク切り替えくらいの頻度で限られた機能を与える程度であれば、特定ベンダーが少数の優秀なLSI設計者を集めてライブラリを用意すれば、十分対応できるのではないか。

これにはちょっとした副産物を期待していて、面白いシステムがあると先天的にハックしたくなる青年たちが、PCにPLDが組み込まれることでそれに関心を持ち、HDL使いが増えてハードウェア設計者の層が厚くなったりすると面白いな、と思っている。

そこまで行かなくても、プロセッサとPLDが協調してPCの守備範囲を柔軟に広げてくれるというのは楽しい。しかも最小の電力で。プロセッサ周りだけでなく、IO付近にもPLDを置いておき、アプリケーションあるいはOSからプログラム可能にしておけば、USB 2.0のような汎用シリアルポートが、さらに汎用的なものになるかもしれない。


と、妄想は続くわけですけれども、今日は眠いのでこの辺にしておきます。
略語を多用したので、近いうちに用語解説へのリンクを追加する予定です
(2006/10/18追記:やっぱりやめました。わかる人はわかるし、わからない人は自分で調べるだろうし、興味ない人はリンクしても読まないだろうから。)
参照ページもたくさんあるのですが、また今度にします。

お付き合いいただきありがとうございました。

--

安敦誌 : コンピューターの曲がり角に想う(1)
安敦誌 : コンピューターの曲がり角に想う(2)
安敦誌 : コンピューターの曲がり角に想う(3)
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by antonin | 2006-09-29 01:28 | Trackback(1) | Comments(0)
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