安敦誌


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有理進法の研究(2)

ずいぶんと間が開いてしまいましたが、頭の体操のため再開しました。

前回は3/2進法Version.1まで行きましたので、今回はVersion.2です。3/2進法Version.1では、結局3進法の数値を2で割っただけのものとなってしまいました。そこで今回は、あくまでk桁目の数字は(3/2)k-1を表すという、位取り記法の原則に忠実に進めていこうと思います。

ただ、そこは変則的な有理進法であるので、何かを犠牲にしなければうまくいきません。そこで、自然数を基数としたn進法に対し、何を守り、何を犠牲にするかを決定するために、まずは自然数進法のもついくつかのルールを分解抽出してみることにしました。

n進法のルール

(1) k+1桁目の記号は1桁目の記号に対してnk倍された数値を表す
(2) 各桁の取りうる記号の種類はn個である
(3) 各桁の記号が単独で表す数値は連続した自然数である
(4) 各桁の取りうる記号の最大値はn-1である
(5) k+1桁目が'1'で他の桁が全て'0'であるように表される数値は、k桁目およびその右側の有限個の桁にいかなる記号が入った数字よりも大きい

この中には、「公理」に属するものと、派生的に導かれる「定理」に属するものが、おそらく混ざっていますが、気にしないことにします。

3/2進法Version.1では、上記のルールのうち(5)だけが守られていて、あとは全て破られています。

(1)のルールに対しては、各桁は3k/2になってしまいましたし、(2)に対しても、各桁のとりうる記号の種類は基数の3/2に対して2倍の3でした。また、'0', '1', '2'の記号で表した数値は、実際には0.0, 0.5, 1.0を表していました。(4)のルールも(2)同様に破られています。

ここで、3/2進法の設計に当たって、いくつかの用語を定義しておきます。

記号数(count of digits)
位数(level of figure)
計数単位(unit of digit)

まず、記号数ですが、n進法のルールのほうで(2)に出てきたものです。「有理進法の研究(序)」に出てきたπ(パイ)進法を例に取ると、記号は'0', '1', '2', '3'の4種類がありましたので、記号数=4ということになります。

次に位数ですが、これもπ進法を例に取ると、桁が上がるごとに同じ記号の表す数値がπ=3.141592653589796426...倍になりますので、位数=πということになります。

最後に計数単位、あるいは単に単位ですが、これは通常は'1'という記号が1を表している場合に、計数単位=1という定義になります。これは通常のn進法だけを考えていると意味が良くわかりませんが、3/2進法Version.1ではすでに、この値を1/2に変更しています。もっと頭をやわらかくすれば、必ずしも計数単位が一定の等差数列ではなく、あるいは等比数列だったり、もっと変わった数列になっていてもかまわないのですが、ここでは混乱を避けるため、そこまでは考えないことにします。

常識的なn進法では、これら記号数と位数がともにnで、計数単位が1になっているわけですが、これを全て守っている限りは、自然数によるn進法(ここでは自然進法と呼びます)の壁を超えることができません。

有理進法の最もシンプルな例である3/2進法を作ろうとして、前回のVersion.1では記号数=3、位数=3、計数単位=1/2というシステムを作ったことになります。それでもそれなりのものはできましたが、記号数=位数=3では、実質的に自然進法の3進法と何も変わりがありません。

そこで、まず位数=3/2を先に決めてしまうことにします。ここで、計数単位を1に戻し、記号数を'0', '1'の2個にするとどのようなシステムができるでしょうか。試しに計算してみると、

(0000)3/2 = 0
(0001)3/2 = 1
(0010)3/2 = 3/2 = 1.5
(0011)3/2 = 3/2 + 1 = 2.5
(0100)3/2 = (3/2)2 = 2.25
(0101)3/2 = (3/2)2 + 1 = 3.25
(0110)3/2 = (3/2)2 + 3/2 = 3.75
(0111)3/2 = (3/2)2 + 3/2 + 1 = 4.75
(1000)3/2 = (3/2)3 = 3.375


こんな感じになります。

小数表記を見てわかるとおり、桁上がりが生じたところで数値が小さくなってしまっており、自然進法のルール(5)に違反していることがわかります。Version.1のときとは逆に、(1)以外のルールが全て破られています。しかし、個人的にはこちらのほうが自然進法の常識を覆している感じが強く、面白いような気がします。せっかくですから、これを3/2進法Version.2.0と名付けてしまいましょう。

次に、計数単位を1/2にして、記号数を'0', '1', '2'の3個という、Version.1と同じシステムにするとどうなるでしょうか。もちろん位数=3/2です。

(0000)3/2 = 0
(0001)3/2 = 1/2 = 0.5
(0002)3/2 = 2/2 = 1
(0010)3/2 = 1/2 x 3/2 = 0.75
(0011)3/2 = 1/2 x 3/2 + 1/2 = 1.25
(0012)3/2 = 1/2 x 3/2 + 2/2 = 1.75
(0020)3/2 = 2/2 x 3/2 = 1.5
(0021)3/2 = 2/2 x 3/2 + 1/2 = 2
(0022)3/2 = 2/2 x 3/2 + 2/2 = 2.5
(0100)3/2 = 1/2 x (3/2)2 = 1.125
(0101)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 1/2 = 1.625
(0102)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 2/2 = 2.125
(0110)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 1/2 x 3/2 = 1.875
(0111)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 1/2 x 3/2 + 1/2 = 2.375
(0112)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 1/2 x 3/2 + 2/2 = 2.875
(0120)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 2/2 x 3/2 = 2.625
(0121)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 2/2 x 3/2 + 1/2 = 3.125
(0122)3/2 = 1/2 x (3/2)2 + 2/2 x 3/2 + 2/2 = 3.625
(0200)3/2 = 2/2 x (3/2)2 = 2.25
(0201)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 1/2 = 2.75
(0202)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 2/2 = 3.25
(0210)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 1/2 x 3/2 = 3
(0211)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 1/2 x 3/2 + 1/2 = 3.5
(0212)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 1/2 x 3/2 + 2/2 = 4
(0220)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 2/2 x 3/2 = 3.75
(0221)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 2/2 x 3/2 + 1/2 = 4.25
(0222)3/2 = 2/2 x (3/2)2 + 2/2 x 3/2 + 2/2 = 4.75
(1000)3/2 = 1/2 x (3/2)3 = 1.6875


こんな感じになりました。刻みは細かくなりましたが、桁上がりが起こると数値が小さくなり、数値が大きくなったり小さくなったりを繰り返しながら進むという意味ではVersion.2.0に似ています。さっきより有理進法っぽい感じがするシステムなので、これもVersion.2.1として認めてしまいましょう。

次回は、ちょっとトリッキーな記法を使って3/2進法Version.3を定義します。

Index
有理進法の研究(序)
有理進法の研究(1)
有理進法の研究(2)
有理進法の研究(3)
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by antonin | 2007-09-29 02:23 | Trackback | Comments(0)
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