安敦誌


つまらない話など
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泉筆

万年筆を英語で言うと"Fountain Pen"となり、fountainというのは泉とか噴水とかそういう意味だから、タイトルはそんな感じで直訳。

最近、会社で正式な記録以外のメモ書きに万年筆を使っている。別にモンブランの立派なペンを持っているとかではなく、パーカーのソネットという一番安いグレードの、それもすでに廃番になってペン先の交換もできないようなものを使っている。

学生時代に結構好んで万年筆を使っていた時期があって、それもパイロットの手帳用ステンレス製ミゼットペンなんかを使っていて、恐ろしいことにそれらのペンは今でも立派に使用できる。ボールペンならインクがなくなりリフィルが無くなれば、ペン本体がどんなに立派であってもそれまでなのだけれども、万年筆は構造が単純なため、そもそも壊れにくいのに加えて、少々具合が悪くなっても自分で直すこともできる。物を捨てるのが苦手なので、結局我が家にはヨメが使わなくなったものも含めて4本の万年筆がある。

それではもったいないので、職場に遊びをこっそりと導入するという目的も兼ねて、インクが乾いて固まっていたパーカーのペンを復旧させて職場で使用することにした。最初はインクがかすれて書き味が悪かったし、ペン先から床に落下させてしまってペン先を曲げてしまったりしたのだけれども、相手は所詮18金なので、定規で押し戻したらきれいに直った。このあたりの適当な感じが原始的な道具の良さだ。

万年筆のインクカートリッジはメーカーによって全て形式が異なるが、逆にいえば1社につき1種類しかないので、ペンそのものが廃番になっても、カートリッジの供給が止まるということは今のところない。しかも、ペンに付属しているピストン式のカートリッジに浸けペン用のインクを吸わせれば、仮にカートリッジ供給が止まってもインク瓶さえあれば使い続けることができる。そもそも使用量に対してインクの在庫が膨大にあるので、買い足すところまで行かないのが実際である。

水道に付いている浄水器から出た水を、飲み終わったドリンク剤の小さな褐色のガラス瓶に詰めて机に置いてある。人間が元気がないときにはドリンク剤を飲ませて元気を出すが、万年筆に元気がなくなった場合には、この小瓶の水をペン先から少し吸わせて元気を出す。万年筆の使用ペースが遅いと、紙に書いてインクが減るより早く、水分の蒸発でインクが煮詰まってしまう。ピストン式のカートリッジであれば、水をカートリッジに吸い込んでインクを薄め戻して簡単に回復するのだが、プラスチック製の使い捨てカートリッジではなかなかそういうことができない。そこで浸けペンの真似事をして水分を補給する。

万年筆の使用を再開してからしばらくは、水分が少し飛んで濃くなってしまった、使い捨てカートリッジのパーマネント・ブラック・インクを使っていたが、最近ようやくカートリッジが空になり、ピストン式のカートリッジに替えた。ペンに溜まった濃縮インクが流れ落ちるまで、カートリッジには少量の水を吸わせることにしたが、カートリッジのほうにもパーマネント・ブルーブラック・インクが干からびて残っていたらしく、水に溶けて薄い色が付いている。けれども実際にペン先が引く線は今のところ黒のままで、水を得たペンは書き味がずっと良くなった。

こういう使い方をしていると、道具を大切にしないと叱られるだろうし、たぶんそのとおりなのだけれども、なんとなくこうして壊したり直したりしながら使うほどに、物への愛着が増すという性分なので、ここはこれでいいということにしておきたい。

パーカーの使い捨てインクカートリッジの在庫が尽きたら、ヨメのウォーターマンとか、パイロットのミゼットペンとかも使ってみたい。パイロットのペンには繰り返し使用のカートリッジが付属していなかったので、これは使い捨てインクをうまく使うほかに方法がない。当時1本500円だか700円だかで買った記憶がある。

そんな異常に安いペンで、プラスチックとステンレスでできた安物ではあったが、書き味はなかなか実用的ないい感じで、いかにも日本製というコストパフォーマンスの高さだった。スタイルもとにかく小さく、非常にシンプルそのもののデザインで、全く万年筆に見えないところなどもとても気に入っていた。大学時代のある時期には、授業ノートをほとんどこのペンで書いていたこともあった。プラスチック部がグレーの物とブルーの物を持っていたので、インクもそれに合わせて、ブルーブラックではなくブルーとブラックをそれぞれ買って持っていた。困ったことに、それが今も残っている。

パーカーとウォーターマンについてはインクボトルもそれぞれ残っていて、中身もほとんど減っていない。今のペースならあと10年以上は書き続けることができるのではないか。ネットでこんな駄文を打ち散らかしていないで、独りでひっそりと日記帳に万年筆で書き付けたりしていれば、もう少し減りも早いのだろうけれども。

万年筆は、字を書くのに最適な道具ではあるのだけれども、線画を描くこともできる。この点ではパーカーなどのペンは性能が良すぎて、線にあまり濃淡が付かないので面白くない。パイロットの安いペンでかくと、ペン先にインクがだぶつく傾向があり、ラインの最後にインクがどっぷりと残り、ペンを紙から離した付近だけが濃くなるという、いかにも万年筆という線を引くことができる。ペン先が平たくなったペンに薄いインクを吸わせたときのような大げさな濃淡もちょっといやらしいけれども、スケッチならば面白い効果になるときもある。

と、いろいろと計画はあるのだけれども、凝らない性分なのでまた中断してしまうかもしれない。コーヒー豆だけは順調に消化しているけれども、自宅で入れるカプチーノなどはすっかり遠のいてしまったし、前の職場で飲んでいたインスタントコーヒーも、紅茶も、緑茶も中国茶も、飲みかけがたくさんある。パイプ煙草も葉巻も喫みかけがたくさんあるし、本だって雑誌だって読みかけがたくさんある。HDDビデオレコーダには録り貯めたお気に入りの番組が、もう2年分以上未視聴になっている。マイコンボードもFPGAボードもLinuxノートも中途半端にして放ってある。ダイビング道具などは、ちょっともう諦めてしまっている。

非常にだらしがないのだけれども、そういえばまだあれがあったなぁ、などと時折思い出してはほじくり返すと思いのほか楽しいので、これはこれでありがたいことなのかもしれない。とりあえず当面は万年筆という、少しだけ余計な手の掛かる道具を楽しむことにしよう。
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by antonin | 2007-11-28 02:17 | Trackback | Comments(0)
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