安敦誌


つまらない話など
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世界の中のニッポン

ノートPCにVista Home Premium x64を載せてから1年が経過したけれども、画面端のサイドバーに置く標準ガジェットの中に株価や為替を自動表示するものがあったので、特に意味はないのだけれども飾りとして置いておいた。

今は住宅ローンという負債があるばかりで、運用に回すような余剰資金は全く無く、株式相場などどうなろうと知ったことではないのだけれども、日経平均の日頃の値動きはたいてい1日あたり100円未満だというのがよくわかって面白い。終値で前日比500円くらい上下すると一般ニュースの中に入り込んできたりする。

日経平均が13,000円台前半であれば、大手の投資資本がアメリカのサブプライムやらフランスの不正取引やらで身動きが取れなくなっている間に国内の株式を買っておけば、短期はともかく中期では相当値上がりする銘柄も多いのだろうなぁなどと思う。思いながらも、余剰資金がないので何も出来ない。5年位前に金地金相場が落ちていたときも同じようなことを思っていたのだけれども、やはり結婚資金やら何やらで物要りな頃で、結局何もしないで終わってしまった。

ただ、当事者ではなく傍観者として相場の流れを見てみるのも結構面白い。今は為替相場が少し気になっている。PC画面横の為替相場ガジェットには、ドルではなくユーロの相場を表示させるように設定している。一般ニュースでは相変わらずドル相場で円高とか円安とかの報道が続けられているけれども、ユーロのほうに視点を固定していると、ちょっと景色が変わって面白い。

かねてから予想されていたサブプライムローンの焦げ付きと、証券化されたサブプライムローンが中国産野菜や米国産牛肉のごとく色々なファンドに練り込まれていたことでドル相場が一時上下していたが、不思議にその間の円/ユーロ相場は160円/ユーロでほぼ変動していなかった。

ちょっと興味深かったので過去の円とドルおよびユーロのレートを見てみると、過去10年の推移では、円/ドル相場が一定水準を保つように調節されていたのに対し、対ユーロ相場は変動するに任されるような変化をしていた。
b0004933_012823.gif

グラフを見ると、対ドル相場のほうは平均値からプラスマイナス15%程度に収められ、しかもピークのあとは徐々に揺り戻すように振動波形になっているのに対して、ユーロのほうはだらだらと一定の傾きで変化を続け、平均値からの乖離は最大で約30%に達している。ただ、ここ半年くらいは様子が違ってくる。最近2年間の推移グラフを見ると、
b0004933_0181413.gif

昨年の夏あたりまでは対ドル相場が一定水準を目指したような水平線になっているのに対して、対ユーロ相場はユーロ高傾向が放置されたような形になっている。これが昨年の夏以降は、逆に対ユーロ相場が水平線になり、対ドル相場はドル安傾向を放置されたような下降線を描いている。

引用元:「Yahoo!ファイナンス

もちろん、対ドルのほうが取引額の規模が大きいとか、半年程度の推移では何もわからないという面もあるのだけれども、日本のマクロ経済を統制している日銀などに考え方の変化が起こったというような可能性が読み取れなくもない。また、昨年夏以降というのが安倍政権から福田政権に移った時期とも重なり、対米重視だった小泉・安倍両内閣と、世界的なバランスのほうを重視する福田内閣の性格とも重なり合って、また興味深い。

株式市場などというのは個人生活にはあまり影響しないけれども、為替というのは物価を直撃するので、投資云々を別にしても個人生活に影響する。ユーロのほうが多国籍通貨なので堅実な統制がされる傾向にあるけれども、石油などは依然としてドルベースで決済されるほうが大勢を占めているので、原油価格と併せてドル相場というのが重要になってくる。原油価格が上昇しても、ドル相場が下落すれば多少は相殺される。

そんな事情もあって、円がドル圏からユーロ圏に足場を移す試みを実行しているのだとすれば興味深い。ただなんというか、地理的な条件を無視して仮に日本がEUに加入したいと手を上げても、実はそれは却下されてしまうという情報があって物悲しい。
(参考)経済収斂基準

1. 物価:過去1年間、消費者物価上昇率が、消費者物価上昇率の最も低い3か国の平均値を1.5%より多く上回らないこと。
2. 財政:過剰財政赤字状態でないこと。
(財政赤字GDP比3%以下、債務残高GDP比60%以下)
3. 為替:2年間、独自に切り下げを行わずに、深刻な緊張状態を与えることなく欧州通貨制度の為替相場メカニズムの通常の変動幅を尊重すること。
4. 金利:過去1年間、長期金利が消費者物価上昇率の最も低い3か国の平均値を2%より多く上回らないこと。

引用元:「外務省: EUにおける通貨統合

日本の債務(国債)残高は平成19年度でDGP比104.8%に達していて、ここが引っかかってユーロのシステムに加盟する水準に達していないとみなされるらしい。

参考:「財務省: 戦後の国債管理政策の推移」(PDF)

また、金融関係者の間では、日銀の外貨準備高に占めるユーロの比率が30%まで高められたという「ドル離れ」に関する情報がすでに話題になっていたらしい。

NET EYE プロの視点 - 日銀、ドル基軸に”反旗”(2006/12/18)

日銀が徐々に金利引き上げを試しているだけで猛反発している経済評論タレントもいるが、実際には国債が足かせになっていて、金利調節も財政出動も、マクロ的な手法が何も取れないコントロール不能状態が日増しに深刻になっている。この状況でこれだけ経済を安定化させている財務省と日銀の人たちは本当にすごいと思う。

実際には、歳入に数えられていない特別会計を全て一般会計に組み入れて、不要な支出を一気にカットして必要な支出に回すような構造改革が進めば、現在の国力なら日本の国債残高もすぐに減らせるような額ではあるのだけれども、いろいろと複雑な利権が絡んでいて、この手の改革は一向に進まない。

こんな傾向の中で、同じ国際協調に自衛隊派遣をするとはいっても、単純なアメリカ追従ではなく、派遣の根拠として国連決議を基本に置く小沢さんの意見がしっかりと時流を見ているのは面白い。自由党と違って民主党は「小沢党」にはなっていないので、仮に政権を取ったとしても、とたんに各論で党内の意見が割れて大変な混乱に陥るのだろうけれども、一度仕事を任せてみたいような気はする。

ところで、小泉さんの尋常でない執念によって郵便局が民営化し、とばっちりを受けた道路公団も民営化されたけれども、その後なにか具体的な財政上の効果というものはあったんだろうか。

財政投融資リポート2007 - 財政投融資改革とその後の状況

上記リンク先の資料などを見ると、郵貯の巨額な貯蓄残高の主な流れ先であった財政投融資が圧縮されて、特に批判の多かった特殊法人向けで大幅に減少してはいるのだけれども、それが国債に回って、民間への税による支援などというお題目で、結局一般法人化した旧特殊法人に流れたりはしていないのだろうか。このあたり、ちょっと素人では分析できない。

去年あたりから、ETCの車載装置の購入に補助金が付くキャンペーンが大々的に行われているけれども、このあたりのカネの流れは一体どうなっているのだろう。

ORSE|財団法人道路システム高度化推進機構

このキャンペーンの大元である上記の財団法人の役員一覧などを見ると、トヨタ自動車会長の張さんを筆頭に、国土交通省や経済産業省、警察庁などからいわゆる「天下り」のお役人さん、そしてETC設備や機器、それにETCカードに利権を持つ信販会社などからいい感じにお偉いさんが集まっている。

私などは車を利用するので助成金が頂けるのがありがたいのは確かなのだけれども、本来はリースなどで初期負担を軽減するように民間企業が努力するのがあるべき姿であって、税金を適度に還流させてうまいこと利益誘導しましょうというのは、いかにも旧態依然という感じがする。

官僚も人間なので、何かしらの「役得」がないとあの激務に耐えるだけの意欲というものが湧かないには違いないのだけれども、そこに余計な業務を仕立てて余計な税金をつぎ込むくらいなら、まだ恩賞年金を手厚くしてダイレクトに個人支給したほうがいいんじゃないかと思う。

"restructuring"というと本来「構造改革」で、まず組織が生まれ変わり、個人はそれに合わせて再配分されるということだったはずが、日本では「リストラ」=「首切り」あるいは「賃金カット」ということになってしまった。変わったのは個人の雇用形態だけで、組織はおおむねそのまま残った。「構造」は何も変わっていない。

このあたりの感覚も、アメリカの中でも特に共和党的というか自由資本主義的な感じで、日本の政治ももう少しヨーロッパのほうを向いてくれると暮らしやすくなるだろうになぁ、という感じがしなくもない。ただ、すでに組織の上のほうにいる人たちには、現状路線のほうが暮らしやすいに決まっているので、もう暴動でも起こさない限り変わりはしないのだろう。

正直、一小市民としては日本の将来がどうなろうと知ったことではないのだけれども、1ユーロ158円94銭という数字を見ながら、なんとなくそんなことを考えた。
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by antonin | 2008-02-17 02:07 | Trackback | Comments(0)
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