安敦誌


つまらない話など
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読書計画

団塊の世代」読了。非常に面白い。

一応、元高級官僚の書いた「未来予測小説」ということで経済データなどに基づいた予測データを前提とした小説になっているのだけれど、極端な金融緩和によるバブル景気や、ソヴィエト連邦の崩壊や中国の開放政策などのために自由経済圏へ旧東側の安い労働力が流入して発生したデフレなど、当時のデータからは予測不可能な現象が実際には発生したために、小説に書かれている「未来社会予測」そのものはあまり当たっていない。

ただ、そうしたマクロ的なものは一部現実と食い違ってはいるものの、それとは別に、いつも過当競争に苦しめられてきた団塊の世代が味わっている一人称視点の苦労が、30代、40代、50代と年代ごとに丁寧に書かれていて、それが妙にリアルで驚いた。そして一番驚いたことが、団塊世代とそれ以下の世代の、悪意なき対立が、今確かにネットなどで目にしている対立の、ほとんどそのままの形で書かれていたことに驚いた。

あるいは人間の本性はほとんど変わるものではなく、状況が変わればこのようになるというのは当然のように予測可能だったのかもしれないが、とにかく驚いた。ついでに言うと、官僚とマスコミと市民感情のすれ違いという毎度毎度の悪循環が明らかにされていて、これは当時そのままの状況が続いているということなのだろうけれども、とにかくそのあからさまなリアルさに感心した。

堺屋さんの言うとおり、これから10年ほどは団塊世代にとって黄金の十年になるだろう。けれども、それは結局のところ医療や栄養状態の改善による寿命の延びの効能でしかなく、10年後にはやはり予測どおりの老人過多という問題が顕在化するのだろう。それでもまだ我々「ジュニア」世代が現役で働いているうちはそれほど深刻ではないだろう。我々は高度成長期を経験している世代と違って富の儚さを知っているから、貧困は知らないにしても過剰な贅沢は求めない。

問題は、我々が60歳を過ぎて、団塊世代の一部が90歳程度でそれなりのボリュームを保っている2030年代あたりに訪れるだろう。もちろん、予測不能の政治経済事象や、官僚の繰り出す妙手によって危機の程度は緩和されている可能性はあるが、一応そのあたりで「人口オーナス」問題はピークを迎え、あとは徐々に問題が緩和していくだろう。コドモたちはちょうど今の私と同じような年齢になっている。我々は老人として高度医療を良心的辞退する文化を身に付けているだろう。代わりに、畳の上とは言わないまでも、生活の場で息を引き取ることくらいはできるようになるかもしれない。中国と戦争していたりしないことを祈りたい。

--

盲目の時計職人」読了。

前にも書いたけれども、私はすでにドーキンスの意見に洗脳されているので、わからず屋を説得する調子の本書の文章は実に冗長に思えた。けれども、生物学のトピックを難しい専門用語なしで読むのは単純に面白かった。

どちらかというと、もうすっかり了解済みのドーキンスの意見よりは、それと同じ基盤を持ちながらも、なおかつ異なる視点を提供しているというグールドのほうに関心が移っている。というわけで読書計画。もう次のような在庫が積み上がっている。

ドーキンス VS グールド

ドーキンスとグールドの意見の対立点を、十分な知識を持った著者がわかりやすく解説してくれる内容で、もう読み始めているが、なかなか面白い。これで議論の見どころを確認できたら、次はいよいよグールドの著作へ。

ワンダフル・ライフ

バージェス頁岩に化石として現われた、現生生物とは非常に異なった不思議な姿の生き物たち、例えばアノマロカリスの話などは以前にNHKスペシャルか何かの番組で見た記憶があり、興味深い。それらの生命は大量に絶滅して地球から消えてしまうのだけれども、そこにグールドの進化論的解釈が加わるらしいので、非常に面白そうだ。

--

あとは適当に。

ソフトウェアっぽいの。

Effective C++ 第3版
「第2版」のほうがあまりにもすばらしい書籍だったので、レイアウトや訳文などでかなり見劣りしてしまうのだけれども、それでもやはり原書のすばらしさというものがあって、読み応えがある。こういう読書は楽しい。しかも仕事に役立ちそうなのでなおのこと楽しい。std::st1ってもう業務で使ってもいいのかなぁ。

Effective STL
まあこれは職務上常識レベルで知っておかなくてはいけない内容だろう。これで基本技能を身に付けたら、"Modern C++ Design"なんかを読んでTMPでゴリゴリにコーディングして遊んでみたいけど、職場でやったら怒られるだろうな。

達人プログラマ
達人というより、やらされ仕事ではなく自発的にプログラマをやっている人間には普通に役立つ実践的ノウハウが書かれているらしいので、これも楽しみ。

「Code Complete第2版〈〉〈〉」
これは分量も非常に多いし、頭から順に読んでいくような感じの構成でもないので、判断に迷ったときにリファレンス・マニュアル的にときどき利用しています。やっぱりgotoが嫌いな感じが素敵です。個人的にはC++では全廃、Cでは積極的にgotoを利用しています。

http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/kernel-docs-2.6/CodingStyle

にあるようなLinusの意見が気に入っています。Pascalみたいなことがやりたいなら、Javaか、せめてC++でやれと。CなんだからCらしく書こうぜ。こういうの好き。でもインデントは4カラムだ。これは譲れない。

計算機プログラムの構造と解釈
これはまぁ、努力目標ということで。ぼちぼち読んでいきたいです。今のところ職場の机上を飾るお守りアイテム。


上記リストがだいたい片付く頃には、マルチスレッドとか自動並列化あたりとか、デザインパターンみたいな流行アイテムにも手を出してみたいけど、今の実力と業務内容から見て、このあたりは2年後までに習得すればいいのかな、という気配。先に知っておかなくてはいけないことが山ほどある。雑誌付録の16-bitマイコンとかFPGA基板とかどうしよう。全く手が出ない。素朴な4-bitプロセッサなんかをHDLで書いてみたいけど、どの程度のコード規模になるんだろう。

--

電算機っぽくない本とか。

西遊記
絵がかわいい。文章ももちろん楽しい。毎日新聞の連載。でもハードカバーを通勤電車で読むのはつらい。

池田大作『権力者』の構造
恐いもの見たさ。大川隆法なんかもちょっと興味ある。

日本共産党
恐いもの見たさ。脱会信者が告発するその実態!! みたいな感じらしい。

賃銀・価格および利潤
共産党とか過激派などとは切り離して、マルクスの理論なんかには案外関心が高い。現代にもそのまま通用するとかではなくて、当時の状況の理解と、それに対する考え方として。まあその前に「マンキュー マクロ経済学 第2版〈1〉入門篇」を先にちゃんと読み終えろ、という話ではあるのだけれども。B/SとかP/Lなんかが読めたほうが現世利益があるらしいのだけれども、あんまり興味が湧かない。

カオスから見た時間の矢
2000年あたりに購入したものの、放置してしまっている一冊。なんとかクリアしたい。基本的に時間の向きというのは機構原理的なものであって、カオスとかエントロピーとかそういうものでは説明しきれないものだと思ってはいるのだけれども、古典物理の可逆的決定論の範囲内でも、逆再生ビデオみたいな物理現象が観測されないという説明が可能だとしたら、それはそれで面白い。

こんなところか。これ以外にも「書棚の肥やし」がたくさんあって困る。読書時間確保のために通勤時間を2倍くらいに延ばしたい。などと言ってみたり。「文藝春秋」なんかもときどき買っているんだけれど、読みきれない。雑誌とか読んでる余裕がない。日経エレクトロニクス日経マイクロデバイスあたりで手一杯だ。

--

なんだか目が腐るほど本が読めて楽しい。

本を読んでいるときと、カルビーや亀田製菓やブルボンなんかの安い菓子を食っているときは、日本に生まれて本当に幸せだったと思う。他にも目立たない幸せが多すぎる国だと思う。文庫本の紙質と印刷の質。陶製便器の寸法精度。家庭電力供給のMTBFとMTTR。豊かな降水量と高度な治水技術。そして、なんだかんだ言っても安全な牛丼屋と立ち食いそば屋。その幸せが、本当に目立たないのだ。もっと目立ってもいいと思う。

浮世絵なんかはすばらしい日本文化だったと思うけれども、あれがすごかったのはその芸術性というよりも、その量産性だったような気がする。貴族の屋敷に飾る一点物ではなくて、木版で量産して庶民に売っていて、なおかつあの品質水準を維持していて、挙句に梱包用の古紙としてヨーロッパ上陸を果たしたのだ。こういうのが日本人の一番好きな部分だ。嫌いな部分もたくさんあるけれども、ここは大好きだ。

日本の印刷技術は半導体製造技術なんかとゆるやかなつながりを持っていて、異常なまでの高品質を低コストで実現している。そしてそのクオリティが発揮されるためには当然に、高品質な紙を提供する製紙産業、高品質なインクを提供する化学産業、精密な位置決め装置を提供する精密機械産業という高度な周辺産業の存在が欠かせない。なんなんだろう、この認められていない贅沢さというのは。

高級テレビの取説なんかも、グラビア印刷のコーティング装丁にして輸出したりすれば面白いことになるだろう。テレビは壊れて捨てたが、この取説だけはなんだか捨てられなくてね、なんて言われてみたいじゃないか。取説はすごいけど本体はちょっとね・・・、と言われてしまうような製品品質でもないんだし、そういう遊びもしてみたらいいのに。そしていつの日か、日本製品の取説が並んだMoMAの特別展が開かれるのだ。

さて、妄想がひどくなってきたのでそろそろ寝よう。
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by antonin | 2008-05-24 02:59 | Trackback | Comments(2)
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Commented by fazero at 2008-05-24 23:04 x
だんご せだい うるさいから きらい

きまえ の えー としより だいすき
けちん の としより きらい

おかね の こと ちゃうよ
きまえ の えー = きらくな ゆーこと
けちん = じぶん の ことしか かんがえてない ので ひとにも うるたい
Commented by antonin at 2008-05-25 11:17
>ふぁぜろ

だんご せだい じゃなくても、あの歳になったら95%の人は若者批判してると思う。w
でもまぁなんというか、年齢関係なく、きまえ の えー 人間になりたいよねぇ。

お客になったら企業の些細な失敗をこれでもかってほどに叩いておきながら、仕事を始めたら今度はそういう一部のお客を捉まえては「モンスター・なんとか」って言って叩く。お互い様じゃねーかと思うんだけどね。人間ってそんなもんなんだろうねぇ。本田宗一郎さんも「自分の話」としてそんなことを書いてました。

若いうちは年寄りを批判して、歳を取ったら若者を批判する。それでもお互い自信を持っていい仕事してるんならそれでもいいじゃねーか、というような気もするけど、中年男はなんだかニヤニヤ笑いながら、両方の意見を聞いております。
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