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ほぼ4年前の記事。悪い意味で予想通りの展開になってますが。 安敦誌 : 宴のあと 昨日は人生初めての人間ドックというものを受けてきた。下手なホテルよりも上質の「おもてなし」ぶりに、かえってこちらが戸惑う。どういう原理が働いてあの「接客」を実現しているのか。最後にサービスの質を問うアンケートとかもあったし。費用はヘルシーかつおいしい昼食込みで3150円。残りの費用はどこから出ているのか。 待合室に置いてあった雑誌を読む。週刊文春に土屋賢二さんの記事が。「ツチヤの口車」というタイトルからレーサーな自動車評論家である土屋圭市さんによる明るい記事かと思ったら、電車の席の譲り合いという古典ネタで若者とお年寄りの双方を批判するスーパーネガティブ記事で凹んだ。都市に生活する若者とお年寄りの、どちらに対する想像力も働かない寂しさ。まぁいいんですけど。 プレジデントなども置いてあったので、面白くて手を伸ばす。カラーページが多かったので、こういうギラギラした経営層向けの雑誌はどれくらいお高いんでしょう、と思ったら630円で笑った。ずいぶんと安いじゃないですか。文藝春秋なんかにはレクサスの広告もなくてメルセデスだけなんだけど、プレジデントにはクラウンの広告が出てるんですね。なんとなくわかる気がする。 プレジデントを読んで大儲けしようという気は全く無いのだけれども、大儲けしたいと願って600円と消費税を払う人たちはこういう記事を読んでいるのか、という視点で読むととても面白い。数字を読もうとか、パレートの法則とか、平凡な内容が書いてあるメイン記事よりも、そうした数字をどの程度前面に押し出してプレゼンテーションすると効果的なのか、というのを相手の性格別にプロットした図にして示している、コンサルタントさんの狡猾なやり方に興味が持てた。 自らエグゼクティブをやるよりもエグゼクティブを相手に商売しているほうが儲かる時代なのだろう。ヒルズ族というのは、実は食い物にされる側の人達だったのだ。物を売るより物の売り方を指導する。物を作るより物の作り方を指導する。本を書くより本の書き方を指導する。店を開くより店の開き方を指導する。投資をするより投資の仕方を指導する。馬券を買うより馬券の買い方を指導する予想屋のやり方だ。公営ギャンブルが軒並み赤字に転落する中、馬券を売るより競馬場経営のノウハウを自治体に指導したほうが儲かりそうな感じがする。 そういうメタ商売が、ここ10年ほどの主流だった。10年後にはどうなっているのだろう。実業の時代は戻ってくるのか。これはきっと、勉強をするために学校に行くよりむしろ、学校に行くために勉強するという世代が根絶されるまでは、案外続いていく商売なのかもしれない。働く人と利用する人の暮らしを良くするために仕事を興し、そのために必要な利益を得るというのではなく、利益を得るための手段としてサービスを提供するという感覚。これを変えられるのは大学全入時代のゆとり世代のほかにないとは思うのだけれども、案外に彼らも露骨になった学歴偏重の波に洗われているから、果たしてどれだけ善戦できるか。 そういえば、かつては高級官僚が市井の商売人にこうした指導力を発揮して、税収も私益も得ていたものだった。最近はどうなのだろう。欧米でハイキャリアを積んだコンサルタントが高級官僚相手に国家運営のノウハウを指導すると、歳出額の数パーセント水準で報酬が期待できるかもしれない。よく調べると既にそういう実態はボロボロと出てくるのかもしれない。「新銀行東京」とか「ゆとり教育」などというのも、あるいはそういったコンサルテーションの結果のひとつだったのかもしれない。 なんというか、それもまた市場の需要に見合ったビジネスではあるのだろうけれども。 -- 追記:土屋さんのアレ。 http://www008.upp.so-net.ne.jp/kenji/ とか見たらネタだったみたいですね。 ネタにマジレスしてしまった。 いや、まさに口車に乗せられてしまったというか。
by antonin
| 2008-07-02 05:17
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