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トリコ氏苦労

車で80kmほど走り回ってきた。無駄に。少しだけ気分を回復した。

--

【私が働くのを日本政府が邪魔します】

こんなひどい制度を放置している日本政府、特に自民政権が諸悪の根源。私は被害者でござる。先生助けて!

〔回答〕
 事実がこのメールの通りだとすれば、あなたのおっしゃるように、日本政府に問題があった可能性があると思います。
 しかし、どうもこのメールの内容は解せないところがあります。
 日本政府に問題があり、あなたに対して何らかの悪意を持っていると仮定しますと、ここに書かれているように、あなたの行動を監視し、いちいちそれに合わせて嫌がらせをするという手の込んだ形は、ちょっと考えにくい行動です。
 しかも長い期間に渡ってあなたがそれを無視してそれなりに生活をされているというのも想像しにくいところです。
そして、「日本政府が自分の行動を監視し、いちいちそれに合わせて嫌がらせをする」というのは、統合失調症の方の典型的な被害妄想の訴えでもあります。

まさかとは思いますが、この「日本政府」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。もしそうだとすれば、あなた自身が統合失調症であることにほぼ間違いないと思います。
 あるいは、「日本政府」は実在して、しかしここに書かれているような異常な政策は全く取っておらず、すべてはあなたの妄想という可能性も読み取れます。この場合も、あなた自身が統合失調症であることにほぼ間違いないということになります。

いや、それは全くの的外れかもしれませんが、可能性として指摘させていただきました。

【1087】家の中にストーカーがいますを基に改変しました)

【民主党が日本を売り渡そうとしています】
【マスゴミのせいで非モテにされています】

とか、他にもいろいろ展開可能かとは思いますが、他人をこき下ろすポジションではなく、自分が最近発してきた憤懣を相談メール側に置いてテンプレ展開すると、なかなか嫌な気分になると共に、メタなものに対してあんまりグダグダ言ってもしかたねぇか、みたいな気分になります。私はなりました。

とはいえ、こんな自省ができるというのは、十分な休養を取って少し精神力が回復してきたからなんですけどね。しんどいときは本当にダメ。打ちのめされて終わり。ふてくされて布団かぶって寝るだけ。優しくしなくていいから、少なくとも放っておいて。そんな感じ。
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by antonin | 2009-11-24 02:55 | Trackback | Comments(0)

同情の原資

ここ数ヶ月、滅法凹んでいたので、とにかく同情が買いたくてしかたなくて、そして同情を買いまくったが、そろそろ貯蓄が尽きてきた。そろそろ原資を作るために何かを売らなくてはならない。

その前に、自分が持っていた貯蓄とはなんだったのだろう。その貯蓄の原資とはなんだったのだろう。

私から観測可能な範囲では、同情してくれる人というのは知人が多い。過去の記憶が同情の対価になっているのだろう。そして、私について何か楽しかった過去の記憶を持ってくれている人は、私に同情を見せながら、徐々に私に呆れていくことだろう。私はデポジットしてあった蓄えを消耗しながら、同情を買っていたのだ。では、過去の楽しい記憶の原資となったものはなんだったのだろう。私が売って対価を得ていたのはなんだったのだろう。

そのひとつは、もちろん同情だろう。私は自分に甘いが、人にも甘かった。だから、たいていの寂しさや悲しさには、「それはこう考えるべきだ」とか「それはあなたにも原因がある」などと言わずに、単純に同情して慰めることができた。また他には、しばらく同情したあとにはふざけて笑ってみる余裕などもあっただろう。自分も楽しんでいたが、それを見て楽しんでくれた人もいただろう。

結局のところ、私は気分的な余裕を売りながら資本を蓄えていた時期があり、今はそれを消費しながらほそぼそとした同情を買い続けている。当時の余裕がどこから生じていたのかというと、それは両親の愛情であったような気がする。職務上のスキルを原資に職場で受ける信頼感を仕入れとしていたのではなく、単に子供であるという立場を原資に家庭で受ける信頼感を仕入れとし、それを売りさばいていただけのように思う。

さて、そういう資産に頼りならが、職場も家庭も子供もできたが、ここへ来てストックが底をつきはじめ、フローも途絶えがちになってきた。どうすればいいのか。ひとつは真言を唱え勤行を積むことで心の平静を回復することなのだけれども、まだまだ修養が足りず、売り物になるほどの資源にはなっていない。

当面のところ、子供と遊ぶ、家事を手伝う、食事が旨いと言う、などといったところから始めなくてはならないのだろう。まずは先行投資による内需拡大によりフローを回復し、しかるのちに対外収支の問題に手をつけてストックを回復していくべきなのだろう。

ヨメを笑わせるのは困難だが、コドモなら簡単だ。あとはカスガイをうまく利用していけばいいだろう。我が家には大黒柱がない。鉄筋RCの外骨格構造だから、もたれあいのバランスを回復すればそれで十分だということがわかる。もう抵当権も抜けたのだから、気長にメンテナンスしていけばいいだろう。
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by antonin | 2009-11-23 17:52 | Trackback | Comments(0)

バルス!

「天空の城」は見なかった。コドモたちのために「となりのトトロ」のDVDを購入しようという計画もあるのだが、どうせならBDがいいんじゃないかという話もある。が、BDプレーヤーもねぇ、PS3もねぇ、オラの家にはHDTVがねぇ。



さて、ダジャレばっかり書いてないで寝よう。
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by antonin | 2009-11-22 22:21 | Trackback | Comments(0)

俳諧野郎ワビー&サビー

詩というものがあって、あれは何かというと、恋愛感情であるとか、憎しみの感情であるとか、あるいはへこたれた気分であるとか、そういうあられもない感情を、なんだかわかんない程度に偽装して書き表す技術である。直情的な文章をあまりに明確かつ明快に書き表してしまうと、それが人の目に触れた場合には大変な問題を引き起こしてしまう。少なくとも恥ずかしいことになってしまう。

ところが、文法とか文脈とかを少し破壊した文章を使って、その中に自分のドロドロだったりベタベタだったりキラキラだったりする動物的な感情をほのめかすことによって、健全な感情を持った読者には「ふーん」と受け流され、似たような感情を抱いた読者にだけ「わかるわかる」と受け止められるメッセージを放つことができる。

美術にしても似たようなものであって、単に女の裸を眺めて過ごしたい男たちが、「これは生身の人間の女を象ったものではなく、あくまで天界の女神の姿を称えたものである」という言い訳を駆使して、サロンなり広場の真ん中なりに女の裸体像をさらしておくテクニックにその起源を求めることができる。

時の権力から不遇を託っている不満を、そのまま直接に表現してしまうのでは危険が大きい。そういう場合に有効なのも、神話に題材をとった寓話であったり、ごく日常的な舞台を表現の場として借りた風刺小説であったりする。あるいは、同じ悩みを持つ者だけが自分の悩みを暗示しつつ同類を求めるための装置でもある。同じ気分を共有しない読者にとっては、単なる物語として受け流される。

最近、太宰治の生誕百年だか何かで話題になっているが、「この歳になって読むと太宰治はなんだかつまらないですね」だとか「太宰作品はギャグだと思ってますからw」というような意見をよく読む。それはそれでいいのだが、例えば「人間失格」などはダメ人間によるダメ気分告白の書なのだから、結局「俺もダメ人間です」「私もダメ人間です」という読者が集まるための寄り代に過ぎない。ケータイ小説なども似たようなものだろう。あれは物語によって偽装された愚痴に過ぎないのだが、それこそが目的なのだからそれで別に構わない。

「あいつが大嫌いだ、あいつは最悪の下衆だ」では単なる誹謗中傷、あるいはそれ以下の罵声に過ぎないが、たとえば神話の中で神に滅ぼされた悪党の話をリライトする際に、その悪党の属性をちょっとだけ「あいつ」っぽくしておくと、それは罵声から芸術に昇華されるのである。目的は「あいつが大嫌いだ」という感情の発露ということで全く同じなのだが、結果はおそらく異なる。

「こんなに頑張ってる俺スゲー」をそのまま発露するのは恥ずかしい行為だが、やはり歴史上の人物伝をリライトする際に、自分が心酔したライフハック技術をフル活用して成り上がっていく主人公を描くことによって、矮小な個人の恥ずかしい自己愛が壮大な歴史物語に昇華していくのである。

だからまぁ、なんだろう。わからない奴に邪魔されずに、わかる奴にだけわかってもらえたらいい、そんな気分をさらけ出すためだけに、ちょっとだけ芸術について学んでみてもいいような気がしてきた。オドロオドロしい感情だけはたっぷりある。そのままでは毒だが、酢漬けやてんぷらにすれば案外食える食材というものも、ままある。きっとそういうことに違いない。
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by antonin | 2009-11-22 21:35 | Trackback | Comments(0)

知人を持つ気苦労

私には友人が少ないが、知り合いは多い。あまりにも多すぎて、どうにも身動きが取れなくなることがある。そういうときに激しいフラストレーションが起こるのだけれども、これを理解してくれる人間は、どうやらいない。

どんな知り合いというか、具体的に知っている人間がいるだろうか。列挙したい。

小学1年のときの同級生。将来は総理大臣を目指すと豪語していたが、私が転校してしまったので今はどうなっているのか知らない。

小学2年のときの同級生。母子家庭で、よくうちに遊びに来ていた。うちの両親が共働きで私は鍵っ子だったので、よく一緒に遊んでいた。

中学1年のときの同級生。両親ともかなりの年齢になってからの子で、同年齢の中ではとりわけ厳格に育てられた人格者。その後は公務員で教師になった。鉄道好きが昂じて廃線の乗降所跡を購入したりしていた。典型的な保守派。

中学2年のときの同級生。母方の曽祖父が鳩山一郎元総理。社会の授業で「ゲリマンダー」や「ハトマンダー」といった単語が出てきたときには皆に冷やかされていた。部活の後輩からタメ口を利かれていたので笑ってやったら、単に年齢の違いだけで人間的な上下関係とするのはよくないというような意見を聞かされて感銘を受けた。今にして思えば、あれが「友愛」思想というやつだったのか。

中学3年のときの同級生。「人間革命」を愛読し、池田大作氏を心から尊敬していた。当時はそれが何を意味するのか私にはまったく理解できていなかったので、単に知的な人としてしか意識していなかった。その後創価大学に進学。成人して初めての選挙の際に「友人のお母さんが立候補するので投票して欲しい」という電話がかかってきた。あら頑張るねお母さん、と思っていたら「友人のお母さん」が実は浜四津 敏子氏で、ぶっちぎりのトップ当選だったので驚いた。

高校1年のときの同級生。代々建築技師の家系で、名前に「健」ではなく「建」の字が使われていた。部活は美術部だったが個人的にアマチュア無線の免許を持っていて、よく秩父の山に一緒に連れて行ってもらった。うちの高校から最も進学者数の多い私大に進み、JRの駅舎をメインとする建設会社に就職した。

高校2年のときの同級生。授業中に漫画雑誌を隠し読みする同級生が多い中で、JR時刻表を隠し読みする真正鉄ヲタ。数学と物理が偏差値80をしばしば叩きだすほど得意な一方で、英語に対しては興味ゼロ。うちの高校から最も進学者数の多い私大に特待生として入学し初年度の学費が免除されたが、初年度に語学の単位を落として留年。学生時代に電験一種に合格、JRの電力施設をメインとする設備会社に就職した。

高校3年のときの同級生。有機化学が異常に得意な、美術部員。授業中に「怪傑アントラセンマン」というマンガを回覧したりして化学選択の同級生たちを混乱に陥れていたが、本人は余裕の薬学部進学。当時マンガをまったく読まなかった私にマンガ洗脳作戦を実施。その際に読まされたのは「マカロニほうれん荘」と「八神くんの家庭の事情」だった。どういう選択基準だったのかはいまだにわからない。

部活の2級先輩。中学時代に顧問の先生に「先生の考え方はロジカルじゃない」と食って掛かったらしく、普段は生徒を褒めない先生に高評価を受ける。京都の某国立大に進学後、マイコンクラブでPC-9801版Linuxのメンテをしていたと言う噂を聞いた。その後は某大で博士号取得、半導体工学の講師に。

部活の2級先輩。強面で後輩たちに恐れられていたが、根が誠実すぎて暴走していたらしい。大学を出てからフィギュア制作会社を興し、社長になった。「原型師」という言葉をこの先輩からはじめて聞いた。

部活の1級先輩。PCといえばゲームくらいしか能がなかった我々に、秋葉原でハードウェアマニュアルを買って来てマシン語の勉強をしろと指導してくれた。能力が突出しすぎて大学でも社会でも適応障害を起こしていたらしいが、「いつでもいっしょ」のような組み込み系プログラミングに携わっていたらしい。「1週間部屋にこもってコーディングしたあと、人と話そうとしたら頭で思ったことが言葉になって出てこないので困った」みたいなことを言っていた。

部活の1級先輩。ジョーク好きなのだが、ひねりが利きすぎていて滅多に笑いを誘わないことで有名だった。朝2時間くらい早く登校して自習クラスに通い、現役で東大に進学。その後は都庁で公務員をしているという。

部活の1級後輩。坂本竜馬ファンだった。隣県の私大に入学するが仮面浪人で隣県の国立大に文転進学。その後は無料誌の広告営業をしていたが、思うような進路ではなかったようで、後日いろいろと怨み節を聞かされた。申し訳ない。

部活の1級後輩。中学に入ってきたときには、ニコリとも笑わず、ぼそぼそと最低限の言葉を発するだけのキャラだったが、高校を卒業するときにはよく笑ってくれるようになった。高校を出て家業を継いでからも、よく部活の合宿に差し入れをしてくれたりした。

部活の2級後輩。とにかく無線が大好き。好きというより、命懸けというような鬼気迫る没入ぶりだった。高1あたりで1アマを取得、その後数年にわたりクラブの黄金期を築いた。1浪で東大に進学し、学部卒で国家一種採用、郵政省(当時)の技官になる。

大学サークルの3級後輩。現ヨメ。辛酸なめ子さんの同級生。そういう世界もあるのか、というのを知る。

チャットルーム(パソコン通信)の常連。「文学」というものに対して偏見を抱くに至る原因を作ったクセの強い男たちが数人と、「コミケのアニメ批評文化」というものに対して偏見を抱くに至る原因を作ったクセの強い男たちが数人。強権主義と取材記事の杜撰さを眼前で見せ付けてくれる一方で、個人的にはあくまで誠実そうに見える大手新聞社の男たち。あと、「ヒノエンマーズ」という愉快な女たちが数人。異文化コミュニケーションの難しさを知る。

チャットルーム(パソコン通信)の常連。「~~の不自由な人たち」というものに対する偏見を改めるに至る原因を作ったキレモノがひとり。私は「アクセシビリティ」というものを日常特に気にすることはないが、一方で完全に忘れることもできない。

研究室の同期。修士組は、就職氷河期の入り口にあって並み居る大手企業の研究開発部門に順当に就職。国内向けに携帯電話端末を製造しているような企業のほとんどに対して、個別の人物像が思い浮かぶのはこの連中のおかげ。一方学士組は氷河期の洗礼をもろに浴び、「この大学の卒業生を迎えるのは初めて」という中小企業へ就職。一人はその後両親を手伝ってコンビニの店長になったという。

職場の同期。関連部署の同期は男ばかり8名ほどだったが、私も含めて全員が20代のうちに結婚した。そういう世界もあった。

統計的品質管理に関する研修。分野を横断した各種製造業から派遣された若手社員たち。ペアを組んだ製紙メーカーの社員がテーマに挙げていた「抄造」という工程を知って感心する。自動車メーカーや大手電機メーカーは、子会社を除くともはや社外研修を必要としないらしく、一切参加していなかった。

国家プロジェクトという税金仕事に関わるミーティング風景。国分寺の某企業研究所に設計、製造、実装の各分野からきわめて優秀な研究員が派遣されているが、いまひとつ緊張感に欠けるやりとり。親方日の丸の空気。

チャットルーム(インターネット)の常連。「カフェ・エキサイト」に閉じた活動をしていたが、それでもメンバーは驚くほど多様だった。早朝にチャットをしていると、前日昼に相当する北米や前日夜に相当するヨーロッパに在住する日本人が、日本語会話を求めてログインしていた。昼になると授業の合間に情報処理教室の端末からアクセスしていた学生もいたし、まだアクセス制限技法が確立していなかった職場から接続していた不良OLもいた。今で言うIT-Proというような人はほとんど居なかった。

チャットルーム(インターネット)の常連。いろいろなその後。結婚しない人。結婚できない人。子供をつくった人。子供をつくらなかった人。幸福な結婚生活を送っている人。苦しい結婚生活を送っている人。離婚して一人になった人。離婚して子育てしている人。それぞれに思い浮かぶ顔がある。

中小企業の職場。事業所が解散して親元に暮らして職を転々とする人。海外青年協力隊で小学校の教員をして保育士資格を持っているがプログラマになってみた人。生物系から情報系に流れてくる新人。定年後も残る人。1年で切られる人。個別案件受託。パッケージ開発。派遣と請負。

政治家。テレビのバラエティー番組でよく見かける人が、逆風に押されながらも町会の祭には皆勤賞で、選挙期間中には我が家の前でも辻説法をしていた。だからといって政策的に同調するわけではないし投票もしなかったが、一応逆風を跳ね返して一位当選していた理由は納得できる。万年野党の立候補者も、子供を遊ばせている公園の脇へやってきてマトモな演説をしていた。案の定落選したが、投票はしておいた。

宗教法人。祖母の葬儀を営んだ、いろいろな意味でダメな僧侶。一方でありがたい経典の中身。高野山の修行僧たちのよく訓練された読経。数え切れないほどに分裂した諸流派。近所にある創価学会と幸福の科学の支部とキリスト教教会。

異邦人たち。大久保のダイビングスクールを経営していた在日の人々。自宅から程近い通りに並び立つハングルの看板。子供たちの同級生の半数あまりは完全な日本人。あとは、日系企業の中国工場立ち上げに関わるやり手ビジネスマン中国人、細々と味のいい中華料理店を営む中国人、日本語がよくわからなくて学校からの連絡事項をよく取りこぼしてしまうフィリピン人のシングルマザー、顔も性格もいいのだが日本語には難儀しているインド人、きわめて教育熱心で私立学校の様子についてよく質問を投げかけてくる在日ではない本物の韓国人、といった人々の子供たち。ネパールから来てカレー店の宣伝にネットを使いたいと客に相談してくる女主人。市民祭りに参加して舞踊を見せたあとにちゃっかり中国共産党批判をしている法輪講の人々。

身内。成功した自営業。失敗した自営業。元タクシードライバーの自由業。専門職公務員で高給取り。地方公務員OBで公的施設長として天下り。信用金庫の窓口職員。アパレル店員を辞して国家二種を取得して刑務官を勤める傍らダイビングインストラクター資格を取得。音大を卒業後、日本を代表する稲作地帯に嫁いでピアノ教師。都内で家業を継いだ眼科の開業医。霊波の光と健康食品販売ネットワークに幸せを見出す母娘。

--

そういう具合であって、37年かかってあまりにも多様な人々を見てきてしまった。

ネット上ではいろいろな立場にある人が身近なコミュニティで主流になっていると思われる意見をそれぞれに発信してくるのだけれども、それぞれの立場に対して利害対立関係にある人々はまるで人格のない藁人形のように叩かれる。一方で、逆の立場の意見を聞くと確かにそちらにも十分な理がある。「高級官僚」でも「シングルマザー」でも「中国人」でもなんでもいいのだけれども、そのどれにも少なくとも一人くらいは直接言葉を交わした思い出のある個別具体的な顔が思い浮かんでしまう身としては、ときどきそういう論争に耐え切れなくなる。

パレスチナの少女が自爆テロをして、たまたま買い物に来ていたイスラエルの少女が爆発に巻き込まれて死ぬ。そういう光景は歴史的に見れば人類にとって避けがたい現実ではあるのだけれども、そのどちらの名前も顔も知っているというのでは、どうにもやりきれない気分になるだろう。

マスメディアの論調は当然に偏向しているが、ネット上の情報も同様に偏向している。つまりネット上の情報はプッシュ型ではなくプル型であるから、自分にとって快適な情報ばかりを選択的に集め、それに対して違和感を持たない人間同士で地理的制約を越えたコミュニティを形成することができる。地理的には制約を越えているが、主義主張としてはいくらでもタコツボ化できるのがここ10年ほどのネット環境の主流だから、ネット言論全体では決して偏向はしていないが、その中から偏向した意見を抽出して楽しめるような仕組みもネットには豊富に揃っている。

ときたま異文化コミュニティが接触して論争になることがあるが、感情的になって叫び続ける人と、早々に面倒になって立ち去る人に分かれ、各コミュニティが絶縁状態を回復することで論争はひとまず終結する。

もちろん自分自身を省みてもそういう傾向から逃れられているわけではないので偉そうなことを言えた義理ではないのだけれども、「全く立場の違う人との意思疎通」にまつわる技術について、日本人もそろそろ本格的に勉強を始めたほうがいいのかもしれない。

「ディベート」のトレーニングの中では、自分自身の実際の信条とは異なる立場に立って弁論する機会が求められる。これの目指すところは、「理屈と膏薬はどこにでも付く」ということを体感することと、「自分と異なる立場に立って現象を説明する」という訓練を通じて、「自分の信条を全く立場の異なる人に伝える」ような技術を身に着けるということなのだろう。

日本人同士でも阿吽の呼吸がなかなか通じなくなった現代であるから、もう諦めて欧米式のディベート教育を本格的に導入するしかないのではないか、という気がしてくる。自分自身がいまさらそれを身に着けられるのかというと大いに怪しいと言うしかないが、衣食足りて礼節を知るような状況にあれば、ちょっとはそういう態度を心掛けてみようとは思う。
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by antonin | 2009-11-21 15:45 | Trackback | Comments(5)

にゃ

既得権益というと、それをあまり明確に持たない我が身としては実に妬ましいところではあるのだけれども、歴史をざっと眺めてみると、一生にわたって生存の安全が確約されている既得権益のバックアップによって多くの文化芸術が産み出されてきたという事実にちょっとだけ怯む。

文明とは既得権益を破壊して利益を大衆に拡散し、そしてそこから利益を回収するシステムを開発することによって新規権益を確立していく営みなのだけれども、新規権益が既得権益として固定化するまでの過程、つまり「熱い社会」では、文明が発展する一方で文化というのはズタズタになるまで消費されつくしていく。

文明が文化を消費しつくしてしまう頃には新規権益が成熟して安定期に入り、既得権益となって特定の人間の一生を賄う程度の装置として機能するようになる。そうなると権益装置を維持発展する方向ではなく、それを依存し消費する方向に意欲を働かせて、権益装置が機能低下する一方で後世にまで残るような優れた文化遺産を残す「お大尽」が一定比率で現れる。

既得権益から生じる富が独創的な文化を生み出す一方で、メンテナンスされなくなった権益システムがすっかり機能低下してくると、文明の外側に勃興した貪欲で活動的な集団が発生して既存の権益システムの弱点を破壊にかかる。すると文化は衰退するが、一方で既得権益の破壊と新規権益の創造という過程を経て新しい文明が成長していく。

こういう循環は有史以来飽きることなく繰り返されてきているのだけれども、日本史の少しだけ面白いところは、新しく勃興した文明が古い文明を完全に否定しきらずに、旧文明が無害な程度に衰弱すればその後は旧来の文明に一定の敬意を払っていくというような結末を好むように見えるところだろう。

大和朝廷は西日本を平定してエゾから土地を奪い続けたが、案外にアズマの文化には寛容だったし、蘇我氏が物部氏を打ち倒して仏教を国教としたあとも、先祖崇拝や自然崇拝には寛容であり続けた。仏教勢力の干渉に嫌気が差して南都を捨てた平安朝も仏教そのものへの排斥はしなかったし、平安朝の機能低下に嫌気して事実上の支配権を簒奪した幕府にしても、朝廷そのものを殲滅しようとはしなかった。鎌倉以降の幕府が示した源氏に対する扱いも似たようなものだし、明治政府が賊軍とした幕臣に対する扱いにしても似たようなものだった。

明治政府も大東亜戦争で壊滅したし、自由党と民主党の保守連合で生まれた自民党政治も民主党と自由党のよくわからない連合で生まれた民主党に負けて、ひとまず歴史上の役割を終えた。ただ今回は「次の体制」のあるべき姿が見えていないので、どちらかというと平安末期や室町末期のような乱れ方をするのかもしれない。

今回も列強の興味関心は中国やアフリカのような大陸が焦点になるだろうから、島国日本の状況など適当に「パッシング」してくれるだろう。国内で気が済むまで対立が進めば、80年後ぐらいにはいい感じの国家安康に落ち着くんじゃないだろうか。アメリカ伝来の自由主義も含めた重層的既存文化の尊重を飲ませた上で、華南あたりの勢力に統治を任せてみてもいいかもしれない。日本には「水・塩・森」という、生存には不可欠だがそれ自体は競争力にもならないという具合の資源が豊富で、領土として奪取するほどの魅力はないが、無人島とするには惜しいくらいの魅力にはあふれている。

スーパーコンピューターの価値も、国力の源泉とかそういう説得力に欠けるところに根拠を求めるのではなく、「道楽であり、ロマンである」ということをもっと正直に訴えてみればよかったのではないだろうか。個人的には京速なんかよりもWinnyみたいな「責任の所在が曖昧な情報処理システム」の理論研究みたいなものを進めたほうが日本的でよろしかったんじゃないかとも思うけれども。

とはいえ航空戦の時代が見え始めていたのに世界最大かつ最高性能の戦艦を作ってしまうのが日本人の粋であるのもまた確かなので、プルサーマル炉で発生した電力をすべて突っ込んで地球最大の演算能力を発揮する完全液冷式HPCシステムなんかを九州の沿岸地域に作っても面白かったかもしれない。データ伝送距離を最小化するのが集中型HPCシステムのキモなんだから、ついでに発電機も併設して電力伝送ロスも最小化してしまえばいいのだ。CO2発生量だけは少ないのが自慢の原子力発電だから、FLOPS/Wの電力比性能などクソクラエの素晴らしいシステムになるだろう。

カミオカンデだって最初はその理念が認められなくて、微小予算で無理やり作ったのがあとになって成功したのだから、スパコンだって同じようなことができないはずがない。国内より先に国際的評価が高まれば、予算はあとからついてくる。だってそういう国だもの。
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by antonin | 2009-11-21 11:42 | Trackback | Comments(0)

走馬灯のBGM

中学生の頃によく聴いていた曲。

ヴォルフ=フェラーリ 歌劇「マドンナの宝石」より第一間奏曲


ヴァルトイフェル 「スケーターズ・ワルツ」


イヴァノヴィチ 「ドナウ川のさざなみ」


スメタナ 輪作交響詩「我が祖国」より第2曲「ヴルタヴァ」(モルダウ)



「新世界より」などは高校に上がってから知ったので、中学生の頃はチェコ音楽に対するこだわりはまだなかった。「我が祖国」の全曲を初めて聴いたのも大学生協でクーベリックの安いCDを買ってから。その後はドヴォルザークの曲を集めて貪るように聴いていた。自宅にLPがふんだんにあったとか、聴くより先に吹奏楽で演奏したとか、そういった生育環境ではなかったので、まずはこういうムード音楽的なところが入り口だった。そのためか、一般のクラシックファンとはどうも話が合わない。

まあいいか。最近、懐かしい思い出がドロドロと流れ出てきて困る。
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by antonin | 2009-11-19 00:45 | Trackback | Comments(0)

地球の男に飽きたところ

じゃぁ宇宙人かというと、あの宇宙人顔の人が連想されるので、それもちょっとイヤな感じがする。

いきなり宇宙に行ってしまう前に、海外にでも渡ってみたいが金がない。英語を勉強する気力ももはや残っていないので、Google翻訳に頼って海外のページを散歩したりしている。

まずはロシア語のページから「経済」で検索した中からいくつか見学。

Google 翻訳

トルコ語UkrTowerウクライナの発電施設を建設しようとする
最大のトルコ語演算子Turkcell UkrTower会社に起因するの賃貸ウクライナの携帯電話事業を提供する計画をベースステーションのネットワークを構築し始めている。UkrTowerでは 、 その提案は 、 実質的に危機に資本投資を削減している企業誘致を期待します。 しかし、主要なプレーヤーの構造のライバルに関連付けられて動作するようにしたいそうです- "Astelit"、専門家は警告している会社UkrTowerは、ユニットのメンバーTurkkule最大のトルコ語演算子Turkcell、基本的な 100の建設を始めた...


なんだかよくわからないが、トルコの通信事業者がウクライナに基地局ネットワークを建設しようとしているというニュースらしい。第2世代技術のGSMで建設しそうなんだけど、CDMAとかWiMAXにしといたほうがいいかもしれませんよ、みたいな話のようだ。日本人にとっては派手にどうでもいいようなニュースでもある一方で、あんまり日本企業の出る幕はなさそうね、なんていう関連付けもできそうな、ゆるい感じのニュース。せっかくのネット時代なんだから、たまには冷やかしでこういうのを覗いてみるのも面白い。

Google 翻訳

工業指数を報告する記事に添えられた写真に、BMWとランドローバーとMazdaが並んでいて面白い。日本の景気減速はネット界隈では全部民主党のせいにされているようだけれども、ロシアも落ち込み始めているらしい。まぁあちらはまだ伸びしろが大きいから大丈夫だろうけど。日本も輸出は回復しているらしいので、来年末あたりには民衆の懐も少しは潤ってくるか。それまでは、火鉢を抱いて暮らそう。

次は、イタリア語のページを「文化」で検索した結果を散歩。

Google 翻訳

Google 翻訳

意外と地味なサイトデザイン。ロンバルディア州ってどのあたりだろう、と思って調べてみると、アルプスに接した北イタリアのあたり。
ロンバルディア州 - Wikipedia

Google 翻訳
国際比較では、イタリアと欧州の国、教育、公共支出の間に負の有意差を平均より低く、すべての欧州諸国の例の(GDPの4.5%は、フランスでは5.7%でで、ヨーロッパの文化的消費の家計の投資のうち最低示す指標としては減少して、8、デンマークでは3%)、イタリア、ヨーロッパで唯一の国である。

「教育に関する、公共支出がGDP比で減少してるのはヨーロッパで我が国だけ!」みたいな批判はあちらでもやってるんですね。イタリアも財政赤字が慢性的にひどくてEUの問題児なんですが、日本と比べたらどうなんでしょう。日本も文化・教育とか構ってる場合じゃない財政状況ですが。

次は「コンピューター・サイエンス」をドイツ語で検索。"Informatik"になるんだとか。簡潔でいいな。

金沢-コンピュータサイエンス学部-ホーム

「カールスルーエ工科大学」なのに、なぜか翻訳に「金沢工業大学」とか「九州工業大学」なんてのが混ざってて面白い。日本語文脈における"KIT"がそういう単語になるんでしょうな。

金沢-コンピュータサイエンス学部-受験生の方へ-受験生のためのイベント-お化けインターンシップ

タイトルは「お化けインターンシップ」だけれども、本文その他では「鼻くそインターンシップ」になっている。

鼻くそインターンシップ


って何ですか?



警官の仕事のプロセスの研究の方向バーデンでは、一般教育学校への略語です。ヴュルテンベルグと意思決定のサポートを提供します。 卒業直前まで初期の段階ではありませんが、必要な職業の概要のジャングルの中を取得することができます。 間違った決定したがって、より良いまだ、削減しなければならない避けた。 として、生徒の研究、コンピュータサイエンスに、偏見からの洞察力を得ると、しばしば奇妙なテーマに関心を高める起こされます。


これで「鼻くそインターンシップ」についてご理解いただけましたでしょうか。なんだかわかりませんが、"BOGY"という「一般教育学校」を表す略語が、何かのスラングとかぶっただけみたいですね。内容としては短期の体験入学みたいなもんでしょうか。あちらの大学は学費がほとんどタダみたいなもんらしいので、学生としても大学側としてもミスマッチを避けたいとの配慮からみたいです。

次はポルトガル語で「恋愛」でも検索してみようか。疲れたからまた今度にしよう。

個人的にはtwitterよりこういう無駄なそぞろ歩きのほうが楽しいです。いずれこういう翻訳精度も向上してくるんだろうな。MicrosoftがニュースサイトをBingに取り込もうとしているらしいけど、googleはニュースより活きのいいページをバンバン翻訳して地球の津々浦々に投げ込んで欲しい。日本人と韓国人、イギリス人とフランス人が喧嘩しているところにインド辺りから野次が飛んできたら面白いと思う。

安敦誌に「ユダヤの陰謀」と書いたら、ユダヤ人から直々にお叱りを受けるような時代が来ると、きっと楽しい。
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by antonin | 2009-11-18 04:49 | Trackback | Comments(2)

想定問答集(2) 「人間の命と地球はどちらが重いか」

「一人の人間の命は地球より重たいとか、馬鹿げてると思わないスか?」
「うーん、詩的にはあり、哲学的には用語の定義が必要、物理的にはナンセンス」
「あぁ、そいじゃ、物理的に、ってことで」
「でさ、どこらへんが馬鹿げてるかってのは説明できる? 一応」
「そりゃ、地球のほうが重たいからに決まってるじゃないっスか」
「・・・それは、ひょっとして冗談で言ってるのか?」
「いや・・・、マズかったっスか」
「そりゃ、まずいだろう」
「あ、『命の重さ』は量れないってことスね」
「そう。物理的に定義されていない」
「じゃあ、命は人間の中にあるので、少なくとも人間の体重よりは軽いってことで」
「なんだか釈然としないけど、とりあえず仮説としては認めるとしようか」
「で、人間の体重は地球の重さよりずっと軽いので、それより軽い人間の命が地球より重いというのはバカ」
「うーん・・・」
「なにか?」
「いや、ちょっと気になったんだけど、その『重さ』の単位は何?」
「そりゃ、kgっスよ、キログラム」
「はい残念」
「はっ? ありえねー」
「kgは質量の単位。重量の単位じゃない」
「あっ・・・」
「重量の単位は?」
「・・・ニュートンだ」
「そう。だとすると、人間ひとりと地球の重さの関係は?」
「同じようなもんでしょう、地球のほうがずっと重い」
「うーん・・・」
「だってそうでしょう、地球のほうがずっと重いでしょう」
「いや、だから、質量で比較すると地球の質量のほうがずっと大きいんだけどね。重量だと・・・」
「わけわかりません」
「そうか。それじゃぁ、ちょっとまぁ、怒らないで聞いて欲しいんだけども」
「はあ」
「君が逆立ちしてみるわな、で、そのとき手にかかる重さが、地球の重さだ」
「なんスかそれは。誰がうまいこと言えと」
「いや、これは冗談じゃなくて、定義のしようにもよるけれども、トンチじゃなくて本当の話」
「ムリです」
「無理かぁ・・・。じゃあちょっと頭を冷まして。今度は君が両足で普通に立ってみるわな」
「はあ」
「そのとき君の足にかかる重さは、まぁ体重そのもの」
「そうスね」
「で、地球が下から君を押し返している力が、地球の重さ。単位はニュートン」
「それはない。俺が認めない」
「いやぁ、まぁ、これは『地球の重さ』の定義の問題なんだけど」
「定義が間違ってるんでしょう」
「どう定義するか、から考えるとな、重量の出所は重力加速度で、重力加速度の出所は万有引力」
「それは、そう」
「で、あの引力の式を見ると、パラメータはふたつの物体の質量と距離だけ。F=GMm/r2
「高校で習いましたけど?」
「で、この式をよく見るとだね、ふたつの物体の質量Mとmを入れ替えても、式は等価なんだ。掛け算だからね。つまり、物体がふたつあれば、相互に働く重力は同じだけになる」
「まあ、確かに」
「月は地球の周りを回っているけど、あれは月が地球に引っ張られる重力と公転運動の遠心力がつりあう軌道になっている」
「それはわかる」
「それと同じ力で地球も月に引っ張られていて、その力につりあうように『地球と月の重心』を焦点として地球も微妙に公転している」
「へえ、それは初耳っス」
「で、このとき、『地球の重力に対する月の重量』と、『月の重力に対する地球の重量』は等しい、と言える」
「あ、わかんなくなってきた」
「質量じゃないからね、重量だから。引力そのもの」
「ちょっとわかってきたかも・・・」
「で、地上に話を戻すと、君が立っているときに足にかかっている力というのは、『地球の重力に対する人間の重量』なわけだ」
「っスね」
「一方、地球の重さは?」
「は?」
「いや、だから、月と同じ理屈でいくと」
「月と同じって・・・」
「月の場合と違って、君は別に公転軌道を描かなくてもストンと落ちていくことはない。なぜか」
「地面が固いから」
「正解。垂直抗力ってやつだ。固いものを押してやると、壊れるまでは同じ力で押し返してくるという」
「それが地球の重さっスか?」
「いや、これはまだ違う。問題なのは、君の靴の裏も、同じだけの力で向きが反対の垂直抗力で地面を押しているということ。こっちの力につりあっている力は何か」
「だから体重ですよね?」
「いや、体重は地球の中心方向への力。靴の裏が地面を押しているのも同じ方向の力。これではつりあわない」
「というと、地面が靴を押してる・・・?」
「そう。力学的にはそういうことになる。で、地面の垂直抗力は体重につりあう力としてもう出てきているから、最後に残ったのは」
「なんか、マグマとか、そんなの?」
「いやいや、それこそが、『君が発生している重力に対する地球の重さ』なわけだ」
「・・・どこかに罠が仕込まれている・・・」
「いやいや、別に罠なんて仕込んでないし。あまり日常的な話ではないけれども、別に論理の飛躍はないよ」
「これはきっと孔明の罠・・・」
「(^^; さっきの万有引力の式をもう一度見て。F=GMm/r2
「なんか、強烈な『騙された感』がぬぐえないっスね。怪しいサイトのリンクと同じ匂いがします・・・」
「まぁ、騙されたと思って聞いといてよ。逆立ちしたときに手にかかる重みが地球の重さです。だから、命はどうかしらんけど、一人の人間の『重さ』と、地球の『重さ』は、実は同じなのです」
「・・・えー、ひとつだけ断言しよう。明日になったら、たぶんこの話忘れてます」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「それじゃ、ありがとうございました」
「ちょっ、まっ」
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by antonin | 2009-11-16 05:13 | Trackback | Comments(0)

Twitterについて

一応やってみたが、自分には合わないことがわかったのでアカウントを削除した。もちろんこのツールを使い込んだというほどには利用していないので、Twitterという道具そのものが良いのか悪いのかという判断はしないが、少なくとも自分には全く合わないということがわかった。基本的にTwitterとは人と人がつながるためのツールであり、人間に対する深い諦めという境地に流れ着いてしまった人間のためのツールではないということだけははっきりした。

発言のための閾値が低いので、つい思考そのものをダダ漏れにしてしまうのだが、これは自分にとっても他人にとってもまったくありがたい話ではないだろう。Twitterを自分放送局としてプロデュースし、自分自身を売り込むための広告メディアと位置付けられるくらいにビジネスオリエンテッドな人には最適なメディアだと思われるが、特定コミュニティ内のつながりに関してはMLやSNSより分が悪く、意見の表出に関してはblogより分が悪く、マルチモーダルについてはTumblrより分が悪いTwitterという道具は、かなり利用者を選ぶ媒体に見える。

もちろん、そういう中途半端なところに魅力を感じる人は多いだろう。メールほどメッセージ性が強くないし、SNSほど拘束力がないし、blogほど時間を取られないし、Tumblrほど目を奪われない。おそらく、ターミナル上に張り付いた業務をしており、なおかつ機密やコンプライアンスに関してうるさくないソフトウェア業界にいるエンジニアが、ちょっと喫煙室で雑談するように社外の知り合いと雑談するのに特化したコミュニケーションツールなのだろう。IRCのUIを現代風にアレンジしたもの、とも見える。確かに新しいが、斬新というほどではなかった。

道具自体を否定する気はない。単に自分には扱いにくいというだけだ。今より利用が広がっていくことは確かだろう。
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by antonin | 2009-11-15 17:54 | Trackback | Comments(5)


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